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ロシア正教会の権威利用、露骨に 〓皇帝〓目指すプーチン氏 共同
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投稿者 倉田佳典 日時 2005 年 2 月 04 日 20:36:40: eahs5MlcSyO0.
 

02/02 19:54 正教会の権威利用、露骨に 〓皇帝〓目指すプーチン氏

 地下鉄運賃の免除など年金生活者への優遇制度を廃止し、国内で
反発に直面しているロシアのプーチン大統領が、ロシア正教会への
接近を露骨に強めている。帝政時代のツァー(皇帝)のように宗教
を国家統一の権威として利用、国民の批判をかわそうとの狙いがあ
るようだ。
 「政府は教会に『歴史的な負債』を返還する」。ロシア正教会総
主教のアレクシー二世と昨年十月に会談したプーチン大統領は、ソ
連時代に各地の教会から没収した所有地の返還を約束。さらに東方
正教のクリスマスに当たる先月七日、モスクワ郊外の正教会の祝賀
に列席し、信仰のあつさを国民にアピールした。
 憲法には政教分離の原則が規定されているが、大統領は「倫理の
欠如、信仰の欠落がテロに結び付く」として、教会にテロとの戦い
への協力を要請。しかし、真の狙いは別にあるとの見方が支配的だ

 大統領は光熱費など公共料金値上げや年金生活者の優遇制度廃止
などで、人気が若干下降気味。「教会が味方している大統領なら正
しいはず」。大統領の政策に不満を募らせる一方、熱心な信者が多
い年金生活者層の心理を巧みに計算した作戦でもある。
 プーチン大統領の教会への接近は、人心掌握のためにロシア正教
を利用してきた帝政時代を連想させる。大統領は今年から、十一月
七日の旧ロシア革命記念日を祝日から外し、一六一二年にポーラン
ド軍からモスクワが解放され、ロマノフ王朝成立の契機となった十
一月四日を「国民統一の日」として新たな祝日に定めた。共産主義
体制をしのぐ新たな国家像を帝政期に求める意図がかいま見える。
 政治調査研究所のマルコフ所長は「ロシアにおいて教会が伝統的
にも、道徳的にも重要な役割を担ってきたことを大統領は分かって
いる」と指摘。「教会と親交がある者は選挙で大量得票できる。こ
の点が大統領にとっては重要」と分析した。
 ソ連時代には厳格な政教分離で冷遇、弾圧の憂き目にあった教会
にとっても、政権からの支援を確保できる利点は大きい。マルコフ
氏は、教会は大統領の政策への支援を国民に呼び掛けることで、ロ
シア国内の安定化に貢献しているとのイメージをアピールできると
強調した。(モスクワ共同=清水健太郎)
20050202 1954
[2005-02-02-19:54]

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