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02/02 19:54 正教会の権威利用、露骨に 〓皇帝〓目指すプーチン氏
地下鉄運賃の免除など年金生活者への優遇制度を廃止し、国内で
反発に直面しているロシアのプーチン大統領が、ロシア正教会への
接近を露骨に強めている。帝政時代のツァー(皇帝)のように宗教
を国家統一の権威として利用、国民の批判をかわそうとの狙いがあ
るようだ。
「政府は教会に『歴史的な負債』を返還する」。ロシア正教会総
主教のアレクシー二世と昨年十月に会談したプーチン大統領は、ソ
連時代に各地の教会から没収した所有地の返還を約束。さらに東方
正教のクリスマスに当たる先月七日、モスクワ郊外の正教会の祝賀
に列席し、信仰のあつさを国民にアピールした。
憲法には政教分離の原則が規定されているが、大統領は「倫理の
欠如、信仰の欠落がテロに結び付く」として、教会にテロとの戦い
への協力を要請。しかし、真の狙いは別にあるとの見方が支配的だ
。
大統領は光熱費など公共料金値上げや年金生活者の優遇制度廃止
などで、人気が若干下降気味。「教会が味方している大統領なら正
しいはず」。大統領の政策に不満を募らせる一方、熱心な信者が多
い年金生活者層の心理を巧みに計算した作戦でもある。
プーチン大統領の教会への接近は、人心掌握のためにロシア正教
を利用してきた帝政時代を連想させる。大統領は今年から、十一月
七日の旧ロシア革命記念日を祝日から外し、一六一二年にポーラン
ド軍からモスクワが解放され、ロマノフ王朝成立の契機となった十
一月四日を「国民統一の日」として新たな祝日に定めた。共産主義
体制をしのぐ新たな国家像を帝政期に求める意図がかいま見える。
政治調査研究所のマルコフ所長は「ロシアにおいて教会が伝統的
にも、道徳的にも重要な役割を担ってきたことを大統領は分かって
いる」と指摘。「教会と親交がある者は選挙で大量得票できる。こ
の点が大統領にとっては重要」と分析した。
ソ連時代には厳格な政教分離で冷遇、弾圧の憂き目にあった教会
にとっても、政権からの支援を確保できる利点は大きい。マルコフ
氏は、教会は大統領の政策への支援を国民に呼び掛けることで、ロ
シア国内の安定化に貢献しているとのイメージをアピールできると
強調した。(モスクワ共同=清水健太郎)
20050202 1954
[2005-02-02-19:54]
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