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(回答先: 「新しい国家像」を描けない日本の政治家たち 投稿者 鷹眼乃見物 日時 2005 年 1 月 12 日 00:42:17)
森田実の時代を斬る(1/13)より転載
ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)の最新著『嘘つき大統領のアブない最終目標』(早川書房、2004年12月刊、1300円)は、ブッシュ米大統領の政治に対する大変すぐれた批判(というより告発)の書です。本書は三つの章からなっています。第一章は「戦争とテロ」、第二章は「減税と社会福祉」、第三章は「権力の濫用」です。クルーグマン教授の主張の最大の重点は、「ブッシュ政権は革命(レボルーション)をアメリカで起こそうとしているが、多くのアメリカ人はこのことに気づいていない」という点です。アメリカ人が気づかないうちに、ブッシュ大革命が実行されているのです。ブッシュ革命とは、ブッシュを支持する大金持ちが世界を支配し、自分たちの利益のために世界中を収奪する体制を築くことです。新たなアメリカ大帝国の形成が目的です。
本書は日本国民にとって「ブッシュ革命とは何か」だけでなく「小泉改革とは本当は何なのか」を教えてくれます。
国民の皆さん、ぜひ読んでください。
本書を読まれる方に薦めたいことがあります。訳者・三上義一氏の「訳者あとがき――ブッシュの『革命』、小泉の『革命』」をまず始めに読まれると、本書が理解しやすいということです。私がとくに注目したのは次の記述です(p.135)。
「ブッシュ政権は9.11事件をイラクへの侵攻の口実として利用した。……この(クルーグマン教授の)指摘を日本の現実に当てはめ、もし大胆に推論することが許されるのなら、イラクの情勢がどうであろうと、小泉総理は9.11以降の展開を自衛隊の海外派遣のチャンスと捉えたのではないだろうか。……総理は改憲に対して前向きである。……小泉総理は靖国問題などでも保守的な態度を貫き、戦後日本の軍隊が海外に派遣されることがなかったことを考慮するなら、自衛隊のイラク派遣は、いわば小泉総理による『保守革命』 だと呼んでも過言ではないのではないだろうか。そしてブッシュ政権下のアメリカ国民と同様、日本国民もそのことを十分に認識していないのではないか」
長い引用になりましたが、まことに示唆に富む一文です。小泉首相がやろうとしているのは、自衛隊を海外に派兵して米軍と一体化した行動をとるとともに、「破壊主義的な保守革命」を実行して伝統的日本をぶち壊すことだと言って差し支えないと思います。このことを日本国民は知らないのです。マスコミは真実を日本国民に知らせないのです。日本国民が何も知らない間に、小泉革命が実行されているのです。国民が気づいた時はもう遅いかもしれません。その時には日本は米国の完全な属国になってしまっているかもしれないのです。