投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 12 月 17 日 08:48:33:akCNZ5gcyRMTo
『赤ちゃんがヒトになるとき』の感想
http://www.janjan.jp/book_review/0412/0412131580/1.php
まず、題名が素晴らしい。「赤ちゃんがヒトになるとき」。まるで赤ちゃんはヒトではないかのような表現。ここで度肝を抜かれる心優しい読み手は、決してこの本を手にしないだろう。だが、著者は実に心優しい“おかあさん”でもあるのだ。
このおかあさんが、チンパンジーの赤ちゃんの発達についての観察データと、御自分のお子さんの発達についての観察を比較し、心理学的・行動学的側面から、“ヒトってなぁに”と問いかけたのが、この本である。
つまり、“ヒトがヒトになるとき”というのが、主題になっている。
特に小さい子供の親であるなら、第6章「愛着−知性の発達をささえる心の絆−」は興味深く読める。勿論、展開されるのは、いわゆる浅薄な“3歳児神話”とは別物。むしろ第5節では、鮮やかな切り口で、3歳児神話を切っている。
また、第7章「ヒトに固有な知性とは」では、多くの大人に自省を促す部分もあって面白い。あぁ、このレベルでは、チンパンジー並みなんだぁーと反省してしまうのですね。ヒトとして。
結論。自分を“ヒト”と思っている、全ての人に。
(鮎川龍人)
『赤ちゃんがヒトになるとき』
著者:中村徳子
出版社:昭和堂
定価:1800円+税
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