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2004年10月1日 23時47分
米大統領選討論など
●台風21号の被害に遭われたみなさん、お見舞い申し上げます。屋久島は迂回する形となり、風も雨も特段のことはありませんでした。
●イラクで拘束されていたイタリア人NGO女性二人が解放され、本当によかった! イタリア政府は身代金交渉に応じたようですが、二人のシモーナさんたちは、早くも「すぐイラクへ帰って活動を続けたい」と語っています。ちょうど高遠奈穂子さんも、家族を励ますためローマ入りしていたタイミングで釈放されたらしく、彼女は「イラク人が好きだ」と言っただけでバッシングされ、「また行きたいなんて、とんでもない」と非国民扱いされた日本との違いを噛み締めていることでしょう。高遠さんはしばらく前から、「イラク・ホープ・ダイアリー」というウェブログを試運転しています。サイトを教えていただいた支援団体からは「様子を見る必要があるのでまだ公表は控えて」と指示されていたのですが、もう開始から2か月経つし、アンマンで活動を再開したり、日本外国人記者クラブでの会見もこなしたりしているので、大丈夫と思います。とまどいつつ、しっかりと彼女らしく歩き出した様子が伝わってくるブログです。
http://iraqhope.exblog.jp/
●フロリダで行なわれたブッシュ対ケリーの第1回討論、どうご覧になりましたか? ぼくはたまたまライブ放送を日本テレビ系の衛星ニュース番組NNN24で見たのですが、討論自体はほぼ予想どおりの当たりさわりない内容と感じたものの、日本側の放送姿勢に二つ問題を感じました(読売だからしかたないか)。
一つは、コメンテーターを務めた布施優子外報部長が、「ブッシュは単純明快、ケリーはあいかわらず説明がまわりくどく」、一般の米国民から見るとブッシュに軍配が上がっただろうという主旨の事後解説をしていたこと。これは米マスコミ右派の決まり文句で、一見もっともらしく聞こえるけれども、じつはブッシュ陣営のプロパガンダでしかありません。もしケリー側(イラク侵攻に反対した国際世論の大半も同様)に単純明快な意見を求めるなら、「ブッシュ政権はウソつきだ」の一言につきるでしょう。しかし、それでは議論にならないからこそ、いろいろな分析や説明が必要なのです。ウソを含めて犯罪を犯すのは単純明快(ウソや犯罪に居直り続けることも)なのに対し、それをやめさせたり、過ちを認めさせたりする側は膨大な手間がかかります。たとえば、もし裁判で「単純明快なほうが有利」だとしたら、裁判官も被告弁護士も、陪審制度なども無用でしょう。残念ながら布施さんの解説は的外れだったようで、討論後の世論調査ではケリーが10〜20ポイントほど高い評価になっています。
もう一つ、仕事柄どうにも我慢ならなかったのは、日本語同時通訳が intelligence を「知性」と誤訳していたこと。今回の討論のような文脈で intelligence は十中八九「諜報」ないし「機密情報」です(誤訳したときの意味も間違いなくそうでした)。そんなことさえわからないヘボ通訳を、今年の米大統領選の第1回討論ほど重要な場のライブ放送に使うなっちゅ〜の! これは日テレにかぎらず、NHKの国際放送でも、国際会議などでも、目を覆うトンデモ誤訳が少なくありません。きょうび英語力(他の言語のことはわからないので)のある日本人は大勢いるだろうに、なぜこういう大切なインターフェイス(境界・媒介)役に優れた人材を起用できないのか、理解に苦しみます。日本がいまなお情報鎖国を続けている一因でしょう。
●リバーベンドのバグダード・バーニング新着(9月24日「うそつき、うそつき…」)とTUP速報379号「もし日本がイラクだったなら」、おすすめです!
http://www.geocities.jp/riverbendblog/
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/402
http://blog.melma.com/00067106/20041001234711
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