現在地 HOME > 掲示板 > 戦争60 > 837.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
米フロリダ州コーラルゲーブルズで30日夜に行われた民主党のケリー、共和党のブッシュ両候補による第1回米大統領選テレビ討論会の要旨は次の通り。 【北米総局】
−−ケリー候補は、9・11の再発防止でブッシュ大統領よりもよい仕事ができると思うか。
ケリー イエスだ。わたしはブッシュ大統領よりも米国民に安全をもたらすことができる。
米国は世界と同盟国をリードしている時、最も安全かつ強くなる。私はいかなる国にも、米国の安全に関しての拒否権を与えない。
ブッシュ大統領は、世界との関係を閉ざし、そのため、イラクでの犠牲者の9割が米国人であり、9割の財政を負担している。
イスラム世界に手を伸ばすことで、同盟関係を再構築する。これで過激なイスラム主義者を孤立させることができる。
ブッシュ 9・11の教訓から、イラクでは脅威が現実のものになる前に対処した。フセイン元大統領は獄中にある。米国と世界はより安全になった。リビアは武装解除に応じた。(パキスタンの核科学者)カーン氏の(核ビジネスの)ネットワークも明らかになった。
−−ケリー氏の選挙運動は、米国が再びテロ攻撃を受ける可能性を高めていると思うか。
ブッシュ 私たちの国は、悪のイデオロギーを打ち倒すという厳粛な使命を持っている。殺し屋たちは、米国でだけでなく、ロシアで子供たちを殺し、イラクで冷酷な攻撃を行って我々の意思を揺さぶろうとしている。イラクの状況が厳しいことに疑いはない。信じられないくらい大変だ。なぜか?。自由なイラクこそが、憎悪のイデオロギーを打ち倒すものだということを、彼らが分かっているからだ。もし我々が意思を失えば、我々は負ける。
ケリー 私は、どこにいようと、テロリストを見つけ出して殺す。アフガニスタンにおけるウサマビンラディンを相手にした真のテロとの戦いから気をそらさないことだ。同時多発テロの調査委員会は、同時テロとサダム・フセインとの間には何のつながりもないと確認した。そして、戦争の動機は、大量破壊兵器であって、サダム・フセインの除去ではなかったはずだ。この大統領は、途方もない判断の誤りを犯した。
−−ブッシュ氏の判断ミスとは何か。
ケリー ベーカー元国務長官らが発言するまで、彼は国連を通じて物事を進めようと考えていなかった。我々は大量破壊兵器の査察を続けることが出来たはずだ。
彼はまた、戦争は最後の手段だと国民に説明した。この言葉は、兵士の家族や両親の目を真っすぐ見て「あなた方の子息の喪失を防ぐためにすべての力を尽くした」と言うことだ。
私には、米国がそうしたとは思えない。そして我々は同盟国をないがしろにした。
ブッシュ ケリー氏は、フセイン元大統領が重大な脅威であると私が判断した02年当時、同じ情報を見ていた。ケリー氏は03年12月、「フセインのいない世界がより安全であるということを、誰が疑うだろうか」と発言した。(イラク戦争は)大統領として決断すべき最も困難な判断だった。
−−ウサマ・ビンラディン氏かサダム・フセインのどちらを先に追い詰めた方がいいのか。
ブッシュ 我々には両方を遂行する能力がある。アルカイダのような人々が大量破壊兵器を手に入れないようにしなければならないのだ。テロとの戦いをたった一つに限定することは、本質を理解していない。
ケリー 大統領はイラクを「テロとの戦いの中心」と述べた。しかし、大統領がイラクを侵略するまで、イラクはテロとの戦いの中心に近くはなかったのだ。情勢は悪化している。6月より7月、7月より8月、8月より9月、より多くの兵士が殺された。
−−イラクでの戦争は間違いだと思うか?
ケリー そうではない。サダム・フセインは、脅威だった。しかし、大統領は計画を持たず、国務省だけでなく、軍首脳の助言さえ退けた。
ブッシュ 我々は国連の努力を支持した。イラク戦争で同盟国がいないと指摘するが、英国やポーランドはどうなのか。行動を共にしてくれる人々を誇りに思わない限り、あなたは、世界をリードできない。
−−イラクでの米軍駐留についての見通しは
ケリー 私は6カ月以内に撤退させるなどということは言っていない。うまくいけば、6カ月以内に撤退開始ができるということだ。最も大事なのは、米軍が長期駐留の計画がないということをイラク人とアラブ世界に信じさせることだ。
ブッシュ ケリー候補は勇敢なイラクの指導者であるアラウィ首相を、操り人と批判した。我々は、イラク国民には粘り強くメッセージを送らねばならない。
−−米国は今後、先制的な軍事行動を取るか
ブッシュ そのような必要がないことを望んでいる。前回の選挙戦の最中の00年には、私自身も考えもしなかった。しかし、敵は攻撃してきた。私には国民を守る義務がある。
ケリー 大統領は今とても重要なことを言った。「敵は攻撃してきた」と。フセイン政権は米国を攻撃しなかった。攻撃してきたのはビンラディンだ。
−−北朝鮮・イランの核問題は外交と制裁によって解決できるか
ブッシュ (クリントン)前政権の北朝鮮への政策は2国間交渉だったが、北朝鮮がこれに敬意を払わなかった。だから他の国々を含めようと考えたのだ。
中国の北朝鮮への影響力は非常に大きい。もし北朝鮮が合意事項を軽視するのであれば、それは米国だけでなく中国に対する背信行為となる。
イランに関しても同じだ。私は世界と協力し、イランの指導者が核の野望を放棄するよう働きかけていく。
ケリー 仏独英は米国抜きでイラン問題解決に乗り出した国々だ。ブッシュ氏は何もしなかった。北朝鮮問題で、ブッシュ政権は2年間何もしてこなかった。その間に北朝鮮は4つから7つの核兵器を持つに至った。ブッシュ氏は混乱したメッセージを北朝鮮に送ってしまった。私は2国間交渉の方向に進みたい。
−−ケリー候補は最高司令官の責務を果たすことができないと言い切れるか?
ブッシュ 発言を注意深く聞いてきたが、ケリー氏はイラク戦争への立場を変えている。混乱したメッセージによって我々の兵士や同盟国やイラク国民に誤ったシグナルを送っている。これが私の対立候補への大きな懸念だ。
ケリー 確かになったのは、あなたは確信し、そして誤ることができることだ。私が懸念を持つのは、大統領が状況を知らないことだ。北朝鮮の現実や地球温暖化などの問題を認識していない。
ブッシュ ホワイトハウスで学んだのは大統領は巨大なプレッシャーにさらされ、へこたれることができないことだ。
ケリー 私はへこたれるつもりはない。私はこれまでの人生で心が揺らいだこともない。
−−安全保障で最も深刻な脅威を一つ挙げるとすれば。
ブッシュ テロだ。
ケリー 大量破壊兵器、核の拡散だ。すぐにでも北朝鮮との二国間協議を行う用意がある。
ブッシュ 米朝協議こそ金正日(総書記)が望むものであり、6カ国協議を解体する原因となり、中国の関与もなくなる。大きな間違いだ。
毎日新聞 2004年10月1日 13時45分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20041001k0000e030088000c.html