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<ナイジェリア>「志願軍」が政府と全面戦争へ
【ヨハネスブルク白戸圭一】西アフリカ・ナイジェリア南東部の産油地帯を拠点とする反政府勢力「デルタ人民志願軍」は27日、同国で原油採掘している国際石油企業に対し、10月1日に政府との全面戦争を開始するので操業を停止するよう求める声明を発表した。志願軍は「企業が政府と結託して住民を集団殺害している」と主張し、一部企業は従業員の避難を始めた。同国は日産約212万バレル(02年推計)のアフリカ最大の産油国で、石油輸出国機構(OPEC)の中では6番目の生産量を誇る。ナイジェリア情勢の混乱は世界の石油情勢に大きな影響を与えつつある。
志願軍は声明で、環境汚染を防ぐために石油パイプラインは攻撃しないが、10月1日以降は石油企業の外国人従業員を標的にすると宣言し、従業員の産油地帯からの撤退を促している。
同国の産油地帯は南東部のニジェール川河口の「デルタ(三角州)」と呼ばれる地域で、ロイヤル・ダッチ・シェル、エクソンモービル、トータル、シェブロンテキサコ、アジップの国際石油企業5社がナイジェリア石油公社と合弁で採掘している。
しかし、採掘に伴う環境汚染のほか、汚染に対する賠償金を巡る住民間の衝突など混乱が絶えない。国際人権団体の推計では、衝突を鎮圧しようとした政府軍と住民の衝突で今月だけで約1000人が死亡した。
混乱の背景には、同国の総輸出額の88%を稼ぎ出す石油採掘が、地元にほとんど利益をもたらさないことへの人々の不満がある。石油による収益は、48.5%が連邦政府、24%が州政府、20%が市町村などの地方自治体に分配され、産油地の共同体には3%しか配当されない。
石油企業の地元採用の大卒社員は庶民の数千倍の給与を得ているとされ、住民の間では「搾取されている」との意識が強い。こうした土壌を背景に反政府勢力が台頭。志願軍を率いるアサリ氏は一部の住民から英雄視されているという。
政府はデルタ地域に戦闘機やヘリコプターを投入して鎮圧する構えだが、アサリ氏は志願軍の勢力を「20万人」としており、反乱の拡大に自信をみせている。ナイジェリアでは他にも中部高原地帯でキリスト、イスラム両教徒の衝突が原因で非常事態宣言が出されるなど、外国企業の投資にとっては不安定な情勢が続いている。
(毎日新聞) - 9月28日21時8分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040928-00000130-mai-int