現在地 HOME > 掲示板 > 戦争60 > 385.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: Re: 投稿者 バルタン星人 日時 2004 年 9 月 23 日 12:25:39)
バルタン星人 さん
> 「情報をもらう」という構造はなにも変わっていない。
たしかにそうかもしれません。ただ、情報を付与する側も、またそれをもらって活字にする側も”小物”ばかりになったという感は否めません。情報を付与する側でいえば、自らの哲学であるにしろ、また政治的な意図であるからにしろ、「ウォーターゲート事件」のような、少なくとも”時の大統領”を辞任に追い込むような情報を提供するような人間が減ったということもしれませんし、書くほうの側では、たとえそのような情報を入手しても、自分の地位や社運などのすべてを賭けて、断固として記事にするという記者がいなくなったということなのかもしれません。
------------------------------------------------------
「週刊文春」 2002/08/15-22
『日本を呪縛する角栄の二つの遺伝子』
”「田中真紀子」研究”を上梓した立花隆インタビュー
…(略)…
■自社大連合の基礎も、角栄が築いた
━ 角栄を通すと、確かにいろんな政治の裏側が見えてきますね。自民党と社会党が大連合を組んで、村山内閣が成立したとき、世間はかなり驚いたわけですが、本書で紹介されているように、社会党と自民党が裏では深くつながっていたのなら、不思議でも何でもなかったわけですね。
立花 ぼくも、田中角栄が自民党幹事長だった時代、国会が会期末に近づくと、角栄と岩井章総評事務局長が国会内の一室に密かに閉じこもって、残りの会期で、どの法案をあげて、どの法案を流すか、法案の一覧表を広げて、赤鉛筆片手に談合でパッパと決めていったという話は、びっくりしました。与野党激突の乱闘国会が全部お芝屈で、事前にシナリオができていて、誰が誰を殴り、誰のネクタイをつかんで首を絞める、なんていう段取りまでできているという話は、政治記者の間で常識になっていましたが、通常の国会審議まで、あんなふうに談合していたのかと、五五年体制の裏側を見せられた思いでした。
━ 角栄のカネが野党にまで流れていたという話も非常に興味深い。
立花 そうそう。角栄があるとき、野党の議員のところに、カネを届けてこいと早坂秘書にいうので、「日本の野党をこれ以上腐敗させないでください」と早坂が抗議すると、角栄が、「お前は何バカなこといっているんだ」と叱る。「向うが夜中に電話してきて、『角さんゼニがない。頼むから助けてくれ』といってきたんだ。人助けしてどこが悪い」と。そしてさらに、「これは日本の政治を動かすための必要経費だど思え」という。
━ 「必要経費」ということばに、角栄政治の神髄を見たような気がしました。しかし、やはり「これが角栄か」と圧倒させられたのは、藤原弘達の言論弾圧事件でのエピソードです。公明党のために一肌脱いで、料亭に弘達を呼んで口ききをしてやる。
立花 あそこで角栄が単刀直入に、カネでも地位でも何でも望み通りにしてやるぞと露骨な交渉をするところもすごいけど、その隣りの部屋で、公明党の竹入委員長と矢野書記長が耳をすませてカタズを呑みながら交渉の進行を見守っているという裏話がすごいでしょ。そして、公明党幹部と角栄のそういうウラの関係が、後の二階堂擁立事件のときにきいてくる。
━ 二階堂擁立事件の真相も驚くべきものですね。後に野党の大連合で細川内閣が生まれる背景には、あの事件があったのだということを知って、納得がいきました。
立花 二階堂擁立を仕掛けて失敗した矢野書記長が、回想録の中で、我々があのときやろうとして失敗したことを、後に市川君(細川内閣成立時の公明党書記長)たちが見事にやってのけたというような書き方をしてますね。しかし、それよりびっくりしたのは、二階堂が、自分が擁立されて政権が取れたら、何が何でも角栄をロッキード事件被告の座から救ってやるつもりだといっていることです。
━ 八つ裂きにされてもいいからやるつもりだといったといいますが、そんなこと法的に可能だったんでしょうか?
立花 本当に八つ裂きにされてもやるつもりになったら、法的に可能は可能でしょうね。政府の権限で特別恩赦にするという手があります。政治的には不可能でしょうが、もう政治生命もいらないという人だったらできないことはない。
…(略)…
----------------------------------------------------------