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ベスラン人質事件におけるアングロサクソンの責任
それぞれが、ベスランの殺戮から結論を引き出している。ネオコンは、ロシアはもう文明の衝突から逃れられないと見る。西欧の新聞は、プーチンはチェチェンを潰した後、今度は自分らの子供たちを殺していると見る。しかしロシアにとっては、この人質事件は、ロシア連邦を爆発させるためにアングロサクソンが仕掛けた最後の一撃、冷戦時の周辺諸国の紛争に再び火をつける挑発である。
比較は避けられない。2001年9月11日のニューヨーク、ワシントン攻撃から3周年の数日前に、ロシア連邦は、国内のみならず全世界に最大の恐怖を引き起こすために計画されたメガ攻撃《9、3》に直面した。2001年の事件の類推から、そこには、人々が国際テロリズムと名づけるところのものが、その独特の文脈の中で、イスラム過激派だと直感的に把握される力学が働いている。実際には、われわれは広大な地球規模の戦略的変革に立ち会っているのである。カフカス地域と中央アジア、およびそのエネルギー保護地帯の管理と支配を巡って、利益受取人の間で基本的なゲームが争われているのである。その中心部ではテロリズムなどめったに要因とはならない場所が、勝負の舞台になっている。
《大いなるゲーム》
論文集『国家へのテロル』(Terror contra estado nacional)の中で、9月11日事件の目的について、次のように書かれている。
「この作戦は二つの直接的な目的を持っている。第1は、“真珠湾効果”とでも言うべきものを生み出すことにある。地政学的作戦を正当化し、その規模を中東と中央アジアへと広げるため、予め条件を創り出すことである。それにはアフガニスタンは戦略的な位置を占めている。その元になる原則とは、支配体制のイデオローグによって定義される種類の“文明の衝突”を引き起こすことだろう。そのプロモーターはズビニュー・ブレジンスキーとヘンリー・キッシンジャーである。この観点からすれば、西欧諸国の間でイスラム世界に対する一つのリアクションが発生する。実際には、これはロシアと、中央アジアの覇権を争うために、19世紀の大英帝国が実現した“大いなるゲーム”の焼き直しの試みであろう。その戦略計画ではアフガニスタンは常に中心の位置にある。
2番目に、9,11攻撃は、“危機管理”の統治をワシントン政府がより高いレベルに上げる口実を提供するだろう。その中では市民の権利制限が適用され、その制限は真性の独裁体制の輪郭を描くまでに及ぶかもしれない。そして、それは誘導されたパニック状態の中で人々に受け入れられるかもしれない。
最近の数週間ロシア連邦で発生した、北オセチアにおけるベスランの残虐を頂点とするテロのエスカレーションは、その背景としてウラジミール・プーチンの行動を位置づけるべきである。それはロシア国家の戦略的方策に関して支配権を確立することのみならず、ロシアをヨーロッパとアジアが協力する広い枢軸の要として位置づけるため、戦略の構成要素としての旧ソ連の国々に対して影響力を広げることである。
西欧から非難を引き起こしたプーチンの率先した行動の中にあって、石油企業ユーコスの経営者、ミハイル・ホドルコフスキーに対する訴訟行為で明らかになった《寡頭政治》に対する攻撃が目立っている。
◆ 長文なので以後は省略する。ベスラン人質事件の目的の一つとして、対テロ戦争という面でロシアをアメリカと同様の立場に置くことによって米英側に引き寄せ、同盟を組んでいるドイツやフランスと離反させることを狙っているといった意見も紹介されている。この記事は、一貫してベスラン人質事件の裏に米、英、豪、イスラエル枢軸が潜んでいる点を前提にしている。
http://www.reseauvoltaire.net/article.php3?id_article=15043&acte=1096397631