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露学校占拠:くすぶる「計画突入」説 事件の全体像は? (毎日新聞)
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投稿者 彗星 日時 2004 年 9 月 11 日 04:30:47:HZN1pv7x5vK0M
 

露学校占拠:
くすぶる「計画突入」説 事件の全体像は?

 ロシア南部・北オセチアの学校占拠事件は10日で事件終結から一週間を迎えた。治安部隊突入のきっかけとなった校舎内の爆発は「偶発」だったのか。犯人グループの実態は?−−事件の真相について、当局発表、報道、人質の証言などから検証した。(<>内はロシア最高検察庁の発表内容)【モスクワ杉尾直哉】

 ◆事件発生の経緯

 <1日午後1時過ぎ、ベスランの「第1学校」で新学期式典中に武装勢力がトラック2台と乗用車1台で乗り付け、生徒や保護者ら約1200人を人質にして占拠した。

 通路に並ばせ、武器を車から校舎内に搬入した。「大佐」と呼ばれたリーダーの男と仲間2人が体育館内に爆弾を設置した。犯人の中に「なぜ学校を占拠するのだ」と不満を述べる者がいたが、見せしめとして女性犯人2人の爆弾のスイッチを押し、爆死させた>

 犯人が校舎内に爆弾を設置する様子は、犯人がビデオに収め、事件後、ロシアの民放「独立テレビ」(NTV)が放映した。床に鮮血が流れた様子が映っており、何人かが殺害されたことを示していた。事件発生後まもなく、「男性の成人の人質約20人が射殺された」との報道もあった。

 「ノービエ・イズベスチヤ」紙は、人質の男児の証言として、「犯人は、体育館内のバスケットボールのゴールの間にひも2本をつなぎ、洗濯物を干すようにつり下げていた」と伝えた。別の証言によると、爆弾の数は二十数個だった。

 犯人は人質にトイレに行くことを許したが、2日の交渉後、態度を硬化させ厳しくなった。水・食料の差し入れを拒否し続け、人質の子供の多くは自分の小便を飲んだ。子どもが泣くと空砲を宙に撃ち、黙らせた。

 人質の子供の証言によると、犯人は人質たちに「治安部隊の突入がないようアラー(神)に祈れ。そうしないと死ぬ」と命じ、身につけていた十字架を奪った。

 ◆爆発と突入

 <3日、犯人グループは何らかの判断から爆弾の配置換えを始めた。そのとき爆発が起きた。建物内ではパニックとなり、多くの子どもが脱走を開始、犯人が発砲した。治安部隊が人質らを守るため突入した>

 ロシア当局は「偶発的な爆発」で突入が始まったと主張している。この爆発で体育館の屋根が崩壊し、多くの人質が犠牲になったが、爆発の原因はいまだ不明りょうだ。ロシア各紙は「当初から突入計画はあった」と報道している。

 6日付「ノーバヤ・ガゼータ」紙は、北オセチア内務省筋の話として「2日の時点で、当局は突入を計画していた。学校周辺の住宅からほとんどの住民が追い出され、学校近くの『第48職業専門学校』が特殊部隊作戦本部となった。連邦保安局(FSB)の特殊部隊アルファなどや軍情報機関(GRU)の特殊部隊の隊員や戦車、装甲車が次々と入った」と報じた。

 問題の爆発が起こる直前、ロシア非常事態省の医師ら4人が学校に入ろうとした。犯人との合意により、すでに殺害された人質の遺体を搬出するため、と当局側は説明した。同紙は「このとき非常事態省隊員の背後から学校へ向けて数発の発砲があった。このすぐ後に強い爆発があり、その後に2度目の爆発があった」と報じた。治安部隊によるものか、周囲に集まっていた地元民兵らによる発砲かは不明だが、発砲が校内の爆発を誘発した可能性がある。

 複数のメディアは「2度目の爆発」を、治安部隊が学校の壁に穴を開けて人質を逃がすために起こしたと報じた。

 6日付「ガゼータ」紙は「特殊部隊アルファは、ベスランから約30キロ離れた場所で、『第1学校』に似た建物を使って、突入作戦に備えていた」と伝えた。ただし、同紙は、問題の爆発については「予期せぬ爆発だった。アルファが現場に来たのは治安部隊突入開始から40分後だった。突入は当初計画通りに実行されなかった」との見方を示した。

 ◆犯人像

 <「大佐」以下計32人、うち女2人が参加した。30人の遺体を収容、ほかに飛散した遺体1体があった。「クラエフ」の名の男1人を逮捕し、32人全員をせん滅した。8人の身元、氏名を確認した。犯人は目的を「カフカスを混乱させるため」としている>

 犯人集団の中で、ただ一人逮捕されたのはチェチェン人のヌルパシ・クラエフ(24)。6日付「ガゼータ」紙によると、チェチェン独立派武装勢力のバサエフ司令官の警護を担当していた。兄のハンパシ・クラエフ(31)も今回、参加した。ロシア国営テレビは6日、犯人の供述として、チェチェン独立派指導者の穏健派マスハドフ氏と、強硬派バサエフ司令官から命じられたと報じた。グループにはアラブ人、ウズベク人、チェチェン人がいたという。

 だが、マスハドフ派のスポークスマンで、ロンドン亡命中のザカエフ氏は関与を否定し、「プーチン政権のデマによる情報戦だ」と批判した。

 ロシア当局側はまだ戦闘が続いていた最中の3日夜、「殺害された犯人20人中10人はアラブの雇われ兵だった。うち1人は黒人だった」と語った。しかし、地元消息筋によると、「黒人」とされた人物は顔に墨を塗っていた白人だったという。その後当局は犯人の一部が「アラブ人だった」ことを示す証拠を示していない。「国際テロ組織による犯行」との主張には大きな疑問が残る。

 イワノフ国防相は7日、英ガーディアン紙にチェチェン紛争との特定を避ける意味からか「武装集団の中にチェチェン人は一人もいなかった」と語った。「チェチェン人がいた」との当局の発表を否定する発言で、混乱している。

毎日新聞 2004年9月11日 0時51分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040911k0000m030158000c.html

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