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(回答先: Re: つくる会の教科書はなぜだめなのか(小森陽一氏の議論) 投稿者 南青山 日時 2004 年 9 月 08 日 18:37:08)
南青山さん、この資料は初めて読みました。
私は扶桑社の歴史教科書は見ておりませんが、これまで私が実証主義的に学んだ歴史(これが学問だと思いますよ)を、特に日中戦争(中国侵略)・太平洋戦争の歴史観を非学問的立場から覆し美化しようという大胆な教科書が採用されるというじゃありませんか。
中国では非道の限りを尽くした日本帝国主義国家および軍隊の侵略者側からの史実の証言はほとんどない。燃やしてしまったから。これが彼らの強みでです。あるいは満蒙開拓団の内実(これも開拓ではなく中国人・朝鮮人から土地(すでに耕作されている土地)家屋を「かっぱらって」義勇兵兼農民(ソ連への防備をかねた)に仕立て上げた、そしてこの何十万人という開拓団員も多数の死者を出しながら難民化した。
中国戦線を戦って生還した人々の口がなぜ重いか。記録は帳消しにされた。復員してから虫も殺さぬ善人ぶりを発揮している人でも、自分が中国で何をしたかはきれいさっぱりと忘れているつもりです。それでも悪夢にうなされていたはずです。そしてそういう人たちの多くがもはやあの世へ旅立ってしまい罪悪感がなくなってきたのでしょう。
戦争(植民地争奪戦)をして満州国を中国の領土の中に作り「ここはおらの国だ」といくら主張しても所詮よその主権国の領土なんです。そして中国にも日本国内にも多大の犠牲を強要しておきながらヒロヒトは延命された。この侵略戦争を美化するなんて、まったくなんちゅうヤツラでしょう。
小森陽一さんの重みのある文章、読み直しております。
政治的背景の分析も加えて非常に明快であり必読のテキストになりました。