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元国会議長5人と元首相7人を含む各界の元老1500人余が9日、「自由と民主主義を守るための時局宣言文」を発表した。
元老らは「現在、大韓民国はアイデンティティーと国家理念が重大な挑戦を受けている“非常時局”」と宣言し、大統領と政府与党は「国論を分裂させる消耗的な懸案の一方的な推進を中断し、すべての国力を経済や安保など、解決の急がれる懸案に集中させよ」と訴えた。
時局宣言は1970年代の維新時代と80年代の軍部独裁時代、政権に批判的な元老と知識人の有力な現実参与方法だった。
表面上は国民的団結と和合が成し遂げられたように見えたが、内部的には分裂と対立が渦巻いていたあの時代の底辺を流れる声を代弁する手段だった時局宣言が、今日になって再び聞こえるのは一体何を意味しているのか。韓国社会が再び、新たな分裂の時代に陥っている証拠だ。
大統領と執権与党、そして与党寄り勢力は、元老らの時局宣言の内容を認めようとしていない。そしてすべての国民が時局宣言の字句ひとつひとつに100%共感しない可能性もある。しかしこの国が現在、危機に陥っているという切迫した状況認識には誰も意義を唱えることはできないだろう。
建国後、大韓民国はあらゆる危機と葛藤を経験してきた。韓国戦争では国家の存立が危うくなった。その後も独裁と民主の間で、裕福な者とそうでない者との間で対立がなかった訳ではなく、国の発展の優先順位をめぐっても激しい論争があった。
しかし現在のように「果たして大韓民国はどのような国にならなければならず、どこに向かって進むべきなのか」という国家のアイデンティティーと進路をめぐって、このように国民が分裂しているのは初めてのことだ。大韓民国が「心理的内戦状態」や、「大統領を持つ国民」と「大統領を持たない国民」に別れるという言葉が出ているほどだ。
現政権が重点事業として進めている国家的懸案は、一様にこの国を分裂と危機の渦の中に巻き込んでいる。首都移転、過去史の精算、国家保安法の廃止、教育平準化の強行、韓米同盟の性格変更などが果たして長期的な国家発展と先進化のための懸案といえるのか。
それとも、ある政派や特定理念の勢力が建国後、60年間運行してきた国の軌道を変え、この国を自分らの理念の実験場とする目的なのか。
企業と庶民は日々を耐えるのが必死の状態なのに、経済危機を格差の問題にし、大企業と中小企業、輸出と内需、正社員と非正社員間の両極端化が問題だとのんきに分類、分析している国家最高権力者の現実認識はまた、どのように受け止めるべきなのか。
国民を分裂させるこのような理念的目標追求に向け、大統領は憲法を無視し、与党は現行の法律を公然と攻撃することにまるでためらいがない。世論も健全な常識も無視し、無謀に突進する執権勢力のこの危険極まりない自己確信は、多数の国民の目には国を崖っぷちへと追い込む、妄想と執着として映るだけだ。
大韓民国という国と体制が耐えられる緊張と葛藤には限界がある。1500人余という史上初の数の元老が腕を巻く利上げ、自由と民主主義を守らなければならないと呼びかけるこの国の現実は、わが国と体制がもはや限界にまで来ていることを意味する。
多数の国民に代わった元老らの問いかけに、大統領はどう答えるつもりか。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/09/09/20040909000089.html