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2004.09.09
Web posted at: 15:37 JST
- CNN/AP/REUTERS
ワシントン――米CBSテレビの報道番組「60ミニッツ」は8日夜、ブッシュ米大統領のベトナム戦争中の軍歴疑惑について、ブッシュ氏の当時の上官の覚書を報道した。これによるとこの上官は、ブッシュ氏に規定の訓練や健康診断を免除するよう、「上層部」から圧力がかかったと書いている。これまで公表してきた以外に関連資料はもうないとしていたホワイトハウスは、番組放送終了後、この問題の資料を公表した。
ブッシュ氏はベトナム戦争中の1968年から73年にかけて、テキサス州兵として航空部隊に所属していた。CBSの報道番組「60ミニッツ」は8日夜、この軍歴について、当時の上官の個人ファイルから発見された覚書2通の内容を報道。それによると、上官だったキリアン大佐(1984年に死去)は72年、個人的メモとして、ブッシュ氏が健康診断と飛行訓練を受けずに済ますにはどうすればいいか相談してきたと記録している。さらに、規定の訓練や健診を受けていないブッシュ氏に対する評価を上乗せするよう、「上層部から」圧力がかかったと、不快そうに書き記している。
さらに「60ミニッツ」には、当時のテキサス副知事で今は民主党大統領候補ケリー氏の支持者となったバーンズ氏が出演。同氏は副知事として、ブッシュ氏のように強力な縁故をもつ金持ちの子弟がベトナム派兵を逃れるよう、優先的に州兵に入隊できるよう計らったと認め、「誰がベトナムに行き、誰が行かないで済むのか、その決定権をもつ資格が私にあるはずもない」と、当時の自分の行動を強く後悔していると話した。
今年2月に公表した以外に、大統領の州兵時代に関する資料はないと主張していたホワイトハウスは、「60ミニッツ」の放送後、キリアン大佐のメモから2つの書類をマスコミに公開。ひとつは、ブッシュ氏に健康診断を受けるよう命令するもので、もうひとつは、訓練不足を理由に飛行資格を停止するものだった。
民主党は、ブッシュ氏が72年と73年にかけて、訓練を受けなかったり規定の健康診断を受けなかったことなどを指摘し、ブッシュ氏が父親のコネで海外派兵の絶対ない州兵になることによってベトナム従軍を避けただけでなく、その州兵としての義務さえ果たしていないと非難し続けている。
これに対しホワイトハウスは今年2月、これが資料の全てとして、州兵時代の関連資料を公表。それには、ブッシュ氏が訓練や健康診断を受けなかったことへの言及はなく、必要な飛行訓練をパスし、同期の中で中程度の成績だったことなどが示されていた。
一方、AP通信が8日までに情報公開法にもとづいて入手したテキサス州兵の記録によると、1972年にテキサス州の航空部隊が米本土南部の防衛を担当して常時警戒態勢にあったとき、ブッシュ氏はアラバマ州軍の部隊で訓練を受けていたことになっている。
民主党は、ブッシュ氏がこのことについて今まで全く言及していないことや、なぜアラバマ州兵に移動していたのか不明なことなどを挙げ、ブッシュ氏がまた縁故を使って危険な任務から離れたのではないかと批判している。しかしマクレラン大統領報道官は8日、「アラバマ州兵の訓練に参加する許可を得てのことだ。大統領は兵役義務を果たしたからこそ、名誉の除隊ができたのだ」と反論した。
イラク問題やテロ対策が焦点となっている11月の大統領選に向けて、民主党候補のケリー氏は、海軍将校としてベトナム戦争に従軍し、勇敢行為などで複数の勲章を受章した自分の経歴を全面に押し出し、ブッシュ氏との違いを強調してきた。
これに対して共和党系とされる退役軍人の会が8月末の共和党大会の前後、ケリー氏のこうした華々しい軍歴は実はでっちあげではないかと非難する中傷キャンペーンを展開した。
共和党大会を機に、それまで拮抗していた支持率がブッシュ優位に転じた状況で、民主党は再度、ブッシュ氏の軍歴疑惑を集中的に攻撃する戦術に出た模様だ。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200409090010.html