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第76回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白」の監督エロール・モリスが来日しマスコミ各社のインタビューに答えた。マクナマラ元国防長官の語る衝撃の告白は、キューバ危機に始まり日本本土への2つの原爆をはじめとする67都市への攻撃、そしてベトナム戦争におよび戦争がなぜ起きたのか、どのように泥沼にはまっていったのかを淡々と語る。
マクナマラ自身がケネディ大統領やジョンソン大統領にアドバイスをしている当時のテープなど、歴史が変わる衝撃の瞬間を見せつけられる本作は日本でも大ヒット上映中の『華氏911』とおなじく現代のアメリカにもっとも大きな警笛をならす映画だ。
マクナマラは劇中、まるでゲームの戦略でも練るかのように日本本土の攻撃について語っている。しかしエロール・モリス監督が彼から感じ取ったのは「犯した罪についての悔い」だ。マクナマラは当時を振り返り「日本で東京をはじめ67都市を爆撃し原爆を落とす理由があったのか。理由などなかったのではないか」と語ったという。さらにモリスは「マクナマラは東京を狙撃したパイロットの話におよぶととても感情的になった」と付け加えた。
アカデミー賞を獲得した監督の次回作について聞くと「まわりにはブッシュやチェイニー、ラムズフェルドについて撮ったらどうだと言われるが、それはごめんだ。それより早く彼らに辞めてほしいからね」それが本音らしい。
「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白」は9月11日(土)ヴァージンシネマズ六本木ヒルズにて公開される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040907-00000012-flix-ent