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犠牲者は5百人超か ロシア学校占拠事件で共和国見通し
ロシア南部の北オセチア共和国で起きた学校占拠事件で、現場では5日、連邦保安局(FSB)などによる現場検証が行われる一方、校舎の封鎖が一時的に解除され、遺族らが事件後初めて立ち入りを許された。同共和国大統領府のズガエフ報道官は同日、人質らの死者が335人に達したと発表したが、共和国保健省は朝日新聞に対し、犠牲者は500人以上にのぼるとの見通しを明らかにした。260人が依然として行方不明になっており、身元不明の遺体数十がこの中に含まれていると見られる。
学校内では5日、捜査が進められる一方で、大型トラックによるがれきの搬出が続いた。市内のロシア正教の教会ではこの日、事件後初の合同葬儀が行われた。封鎖が一時的に解除されたベスラン第1学校には、花束を持った遺族や市民の列が途切れることなく続いた。
モスクワ放送は、現地で活動していたロシア緊急事態省の救助隊員がこの日、活動を終えてモスクワに帰任したことを伝えた。また、北オセチア共和国当局が4日夜、人質の正確な人数は、1181人だったと公表したことも報じた。
主な遺体安置所となっている北オセチアの首都ウラジカフカスの法医学センターは5日朝、朝日新聞の取材に対して323体を収容したと述べた。そのうち20〜30体がなお、身元不明のままで、一部は損傷が激しいため、鑑定のため髪の毛や血液を採取しているという。遺体の安置所はこの他数カ所ある。ズガエフ報道官は5日、「現場にはもう遺体はない」と述べた。
保健省によると4日現在、負傷して病院に収容されているのは、6歳から17歳までの学校生徒237人を含む435人。そのうち55人が重体だという。イタル・タス通信によると、前日の6人に続きこの日も生徒ら17人がモスクワの病院に搬送された。
現地を訪問したフルセンコ・ロシア教育科学相は、現場の学校を取り壊して、来年9月までに新しい校舎を建設することを明らかにした。また、人質となった生徒を保護者と共に黒海沿岸のリハビリセンターで受け入れる考えを明らかにした。
ノーボスチ通信によると、北オセチア治安当局者が5日、武装集団を率いていたマゴメド・エブロエフ容疑者、通称マガスの死亡を確認した。マガスは、6月に起きた北オセチアに隣接するイングーシ共和国の内務省襲撃事件の主犯。イングーシのイスラム教ワッハーブ派組織のリーダーで、チェチェン武装勢力最強硬派のバサエフ野戦司令官と密接な関係を持っていたとされる。
武装集団の人数について、北オセチアのズコエフ緊急事態相は5日、「35人が銃撃戦などで死亡した」と述べた。一方、ロシア最高検のフリジンスキー次席検事は、32人中30人の死亡を確認したとしており、依然として情報が交錯している。
イタル・タス通信によると、北オセチア内務省当局者は、今回の事件で武装集団の手引きなどをしたと見られる女性を含む3人が逮捕されたことを明らかにした。3人は以前から指名手配されており、1人は、6月のイングーシでの事件などにも関与していたという。
プーチン大統領はすでに、北オセチア、イングーシ、チェチェンを含む北カフカス地方に対し中央の統制を強める方針を表明している。ロシア政府は5日、内務省高官をウラジカフカスに派遣した。
北オセチア共和国のザンチエフ内相は5日、辞表を提出した。記者会見で「このような事態を招き、自責の念から、これ以上職にとどまることはできない」と語った。ただし、共和国当局は職務を続けるよう求めており、辞表が受理されるかどうかは不明だ。
(09/05 22:46)
http://www.asahi.com/international/update/0905/013.html