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(回答先: 学校占拠事件、モスクワ市民に大きな衝撃 (読売新聞) 投稿者 愚民党 日時 2004 年 9 月 05 日 00:16:26)
ロシア占拠、人質の生死不明で家族らに募る焦り
生存者名簿を食い入るように見つめ、家族や知人の安否を必死に探る人たち――。大惨事となったロシア・北オセチヤ共和国ベスランの学校占拠事件。特殊部隊突入から1夜明けた4日も、人質の家族らが、わずかな口コミ情報を頼りに病院を訪ね歩くなど、混乱が続いた。
ロシア検察当局は、犠牲者が322人に達したことを明らかにしたが、情報はあまりに少なく、住民たちはいらだちを募らせている。
【ベスラン(ロシア・北オセチヤ共和国)=古本朗】「息子が、もうこの世にいないことは分かっている」。地元紙記者エリブルス・テドコフ氏(38)は4日、眉間(みけん)に深いしわを寄せ、うめくように言った。
中等学校4年生の息子チムール君(10)は1日朝に登校したまま消息不明だ。テドコフ氏はこの3日間、ほとんど帰宅していない。
「男として、息子の生死の確認も、遺体を連れ帰ることも出来ないまま、妻の顔を見るのがつらい」と自らを責める。
街周辺にはまだ、逃走したテロ集団の残党が潜んでいる可能性がある。「地元の人々は彼らを見つけたら、素手でも捕らえようとするだろう」と、同氏は心配する。
事実、3日に捕らえられた犯人の1人を住民たちがたたきのめし射殺した、との報道も流れた。住民たちの不安は容易に払しょくされない。
◇
AP通信などが伝えたところによると、家族や知人の安否を求める人々の姿が各地で見られるものの、手掛かりを得られるケースは非常に少ない。
「ここでも彼女の消息はつかめなかった。あちこちで、みんな情報を求めて尋ね合っているんだ」
ベスラン市内の病院で、4日朝、レンガ壁にテープで留められた手書きの名簿を前に、知人女性(40)の消息を求めて来たフェリクス・ホスロイエフさん(51)は肩を落とした。
女性の8歳の男の子が、首に受けた銃の傷の治療を受け、回復しつつあることが分かっているだけに、焦りを深めている。「うわさばかり広がって……」と言葉も少ない。
その傍らで、何も情報が得られなかったのか、女性が名簿に背を向け、体を震わせてむせび泣いている。
搬送された人質の中には緊急手術が必要なケースも多く、病院も身元の確認までは手が回らないようだ。
ある男性は1枚の写真を看護師らに見せて回っていた。誕生会のようなスーツ姿の正装だ。しかし、どの看護師も首を横に振るばかりだった。
住民の悲嘆が深いだけに、人質数を過少に公表するような対応をしてきた当局に対する怒りは強まっている。ナターシャ・ハトコロワさん(33)は「テレビが唯一の情報源で、泣きながら画面にくぎ付けになっている。当局は情報の3割程度しか発表していないのではないか。みんなつらい思いをしているというのに」と憤る。
当局が死傷者について発表したベスランの文化センターでも、詰め掛けた人たちから不満が噴出した。検察幹部が立ち上がって説明を始めると、「私の子供たちはどこだ」「どうしてもっと情報をよこさないのか」と怒声が飛び交った。
消息不明の隣人らを捜しているイゼタ・ハブリナさん(50)も「ほとんどパニック状態。みんな怒っている。答えが欲しいのよ」といらだっていた。
(読売新聞) - 9月5日0時32分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040904-00000115-yom-int