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アスナール、ETAと3.11テロリストは関連していた、との主張を捨てず(ABC紙)
9月16日付のスペイン日刊紙ABC(電子版)は、前首相アスナールがスペイン国会の3.11調査委員会証人喚問を前にして様々な発言を行っていることを報道しています。この記事の中心部分をそのままお知らせします。
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前首相は、この虐殺事件の主犯をETAであるとする当初の見解を弁護し、さらにETAとイスラム・テロリストの間に連携の可能性があるとの見方を捨てなかった。「それを捨てることはしない。率直に言うが、すべてのテロリストは同様であるというまさにその意味において、あらゆるテロリストは何らかの形のつながりを持っているのだ。スペインで3.11を計画した者はその共謀者を持っていただろう。それはどこか。それは、我々がいつの日か知ることになるだろう。」と語った。
(以下、スペイン語原文)
El ex presidente defendió la atribución de la matanza en los primeros momentos a ETA e, incluso, no descartó una posible conexión entre los etarras y el terrorismo islámico. «No lo descarto. Sinceramente, porque del mismo modo que todos los terrorismos son iguales, todos los terrorismos tienen algún tipo de conexión. Quien planteó el 11-M en España tendría sus cómplices. ¿Cuáles? Algún día lo sabremos».
(原文記事)
『アスナール、ETAと3.11テロリストは関連していた、との主張を捨てず』
http://www.abc.es/abc/pg040916/actualidad/nacional/politica/200409/16/NAC-NAC-028.asp
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アスナールはこれ以外でも、キューバに対して「良心の囚人」を即時解放するように呼びかける発言をしています。
アスナールは来る証人喚問でも堂々とこの主張を繰り返すつもりなのでしょう。「すべてのテロリストは同様である」から「あらゆるテロリストはつながっている」というのは少々強引に過ぎるのではないか、と思うのですが、しかし別の見方からすると、確かに興味深い点があります。
今年に入ってから私は延々と現地報告を続けてきましたが、3.11の以前には間違いなく「ETAの脅威」ばかりが目立っていました。「マドリッドで、やるぞ!やるぞ!」という見せ掛けをETA自身も繰り返し、国民党政府は「ETAが来る!ETAが来る!」という狼少年の叫びをし続けていたわけです。おまけに、スペインの野党勢力をETAと結びつけてイメージダウン戦術を展開していました。「ERC(カタルーニャ左翼共和党)はETAとつるんでいる。そこと協力するPSOE(社会労働者等)も怪しいものだ!」と。で、実際にやってきたのは「狼」ならぬ「イスラムの虎」だったわけです。で、今度は「狼と虎は実は手を組んでいた」!
これ自体は無茶苦茶な論理ですが(私はスペイン人と長年付き合っていますから、彼らがドイツ人が好むような筋の一貫した思考法が出来ないことを身にしみて知っています。本人に全くその自覚は無いのですが平気で口から出まかせを言います。だからこんな無茶苦茶も結構受けるわけです。)逆に次のようなことがいえます。
ETAの「マドリッド攻撃」のポーズは、「イスラム・テロ」に対するスペインの一般警察官の目をくらませるのに十分な効果があった、ということです。つまり「煙幕」「おとり」の効果ですね。そもそも以前からETAの国外亡命先には、キューバやメキシコと並んでアルジェリアがありました。今のところ何の具体的な資料もありませんが、アルジェリアの砂漠の中に「イスラム過激派(それを操る者がいればそちらとも)」との連絡通路があっても不思議ではないでしょう。3月11日の事件直後にETAの合法組織バタスナのオテギ書記長が「イスラム組織ではないか」との発言をしてのですが、彼が裏で進行していたことを薄々でも知っていた可能性があると思います。オテギはバスク人でありスペイン人(カスティーリャ人)とは別の発想の仕方を持っています。単なる山勘や出まかせとは思えません。
ところでETAの中にスペインの諜報組織のスパイがもぐりこんで操っていることはかなり見え見えですので、さて、そうなると彼らの「連携」の正体は一体何でしょうね。私はこの1月からずっとスペインからの情報をお知らせし(ニュース・ソースはすべて公式に発表されたマスコミ報道、様々な機関の公式発言)、その中にある数多くの矛盾点と疑惑を分析してまいりました。その経過で、この事件が決して「偶発的要素が積み重なって」起きた出来事などではないことを主張してきました。確かにETAと「イスラム・テロリスト」はつながっているでしょう。
証人喚問でオトッツァンがどこまで「ETA=イスラム・テロ共謀論」を展開してくれるのか、楽しみにしています。まあ、ボロを出して裏の秘密までついでにばらしてしまう、なんてことはないかな。