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千葉邦雄のニュースの落とし穴
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/
■ドル帝国主義を維持するための21世紀型のアメリカ・トランスフォーメーション
米軍が進める海外駐留米軍の再編(トランスフォーメーション)によるメディアへの発表があってからまだ間もないというのに、なんだか、ここにきて世界が急激に「テロ」と「事件」で慌ただしくなってきているように思う。
まず日本の沖縄県宜野湾市で米軍ヘリコプター墜落事故が起こり、そのすぐ後にショッキングなロシア旅客機2機同時爆破テロが報道され、9月に入ると同時に今度はロシアの北オセチア共和国ベスランで、チェチェンゲリラが1000人以上もの人質を楯にして学校占領事件を発生させ、東アジアでは韓国が核武装の秘密計画が、国際原子力機関(IAEA)が韓国政府の意向を受けて唐突に発表されたのだ。
これらの事件と報道は、ほとんど立て続けにバラバラな事件として起こったのだが、私にはそのタイミングといい、直感的に、とても怪しい連鎖があるような気がしてならない。9月はアメリカの新年度である。そして9.11からもはや3年である。米軍の世界戦力の再構築の発表と同時に、何らかの兆しが見える時期でもある。今アメリカ国内は警戒態勢が引かれ、まるでテロを自ら望むかのように、「テロが起きれば、11月の大統領選は延期する」といったとほうもない不思議な発表をおこなっている。
そんな流れのなかで、ロシアの旅客機2機同時爆破テロの気味の悪い事件が勃発し、そのすぐ後に北オセチア共和国ベスランで、1000以上ものあまりにも悲惨な人質学校占領事件が、チェチェンゲリラの武装勢力によって起されたのだ。プーチンは、ユダヤマフィアを倒すために、ロシア最大の石油企業ココス社の内部解体をもくろみ、つい最近ココス社長ホドルコフスキーを強引なやり方で拘束逮捕している。
ただこのホドルコフスキーは、アメリカ資本のエージェントで、あの悪名高きカーライルの役員にも名を連ねているのだ。そしてチェチェンゲリラは、ブッシュ・パパの時代からCIAから支援を受けており、現ブッシュ政権は、プーチンが仕掛けた突然のホドルコフスキー逮捕を激しく批判している流れがある。ゲリラ側にしてみれば、昨年のロシア劇場占領事件といい、今回の学校占領事件といい、なんだか自ら世界を敵にまわしている感じで、なんとも奇妙で不思議な流れである。
■「テロ」は世界を怯えさせ、アメリカのドルが復活する
ともかく、これで世界が「イスラム原理主義のテロ」の恐怖下にあることを、ブッシュ政権は明快に証明できたのである。「テロ」は世界を怯えさせ、突出した軍事力を誇るアメリカ軍への依存度が高くなってくる。その結果としてドル基軸通貨体制がもう一度支持される流れになる。ブッシュは口には出さなくても、他の誰よりもこうなることを、首を長くして待ち望んでいたのである。
また韓国の突然の核武装計画の発表にしても、この時期だけに、私としても素直には受け取れない。北朝鮮の金正日体制が、六カ国協議によってこれ以上追い込まれないようにと、アメリカがあえて仕組んだ核兵器疑惑リークのように思える。六カ国協議のメンバーである韓国でさえそんな状況なのだから、六カ国協議そのものがもはや無効じゃないのか、といった方向にアメリカは持っていきたいにちがいない。
そういった流れになれば、北朝鮮による「危機」はこれからも存続し、ようするに、めでたしめでたしなのである。さらに韓国の存在そのものまでが、日本や中国にとって新たな安全保障上の脅威となったのである。そして21世紀の成長地域であるアジアの最大の危機は、中国と台湾の今後の動きにかかっている。今後最も重要になるドル通貨圏であるアジアの外貨準備高は、政府と民間の持分を合わせたドル債の総額は、現在約400兆円にもなるのだ。
その内訳は中華圏(中国、台湾、香港)で200兆円、日本で200兆円ということになる。この大事なお客さんがユーロに離れていかないようにするためには、先ほどから言っているように、アジアの軍事的危機がどうしても必要であり、核ミサイルの脅威が創造されなければならないのである。言っている意味がわかってもらえるだろうか。そういったアメリカのドル帝国主義の流れを踏まえて、日本の沖縄県宜野湾市でヘリコプター事故が、なんの意味もなく偶然に起きたのである。
普天間基地の傍でヘリコプター事故が起きたということは、今後極東で必ず起こることが予想される核ミサイル危機に対して、沖縄米軍基地の存在を日本政府に再発見させたかったのである。沖縄で起きていることは、我われ日本国民全体に起きていることなのである。小さな沖縄が、日本国民すべてのリスクを健気にも背負っているのである。いや、背負わされているのである。そのことに私たち日本の国民が、いつまでも気づかないとしたら、ほんとうにアホで、マヌケである。
アメリカにとって大事な極東アジアで、なんとしてもドル離れが物理的に起きないようにするための新たなる世界戦略が、今回のアメリカ軍再編(トランスフォーメーション)なのである。「極東アジアの属国どもよ、文句はないだろうな」といった感じである。もちろんアラブの中東諸国に対しても同様の戦略なのである。たとえば、こんな感じである。
「テロや核ミサイルからの恐怖から守ってほしかったら、アラブの土人どもよ、油の決済をユーロなんかにするんじゃねーぞ、わかってんのか?サウジの王族連中よ、俺たちネオコンのおかげで、いま油も最高の高値で取引できているじゃねーか、俺たちのいうことを聞いていれば、最強の軍隊とハイテク武器で、テロからアンタたちをちゃんと守ってやるぜ」
つまり、そういうわけである。まさにドル帝国主義のマフィアの親分なのである。 この上私の予言するようなサプライズがさらに起きようものなら、この地球はどうなってしまうのだろうか。 やれやれ
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/20040913.htm