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一転、アスナールが証人席に(エル・ムンド)
9月15日付のエル・ムンド紙(電子版)は、与党の社会労働者党と最大野党の国民党が共に否定していた、3.11調査委員会への前首相アスナールの証人喚問が、満場一致で可決された、と報道しました。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/09/15/espana/1095242917.html
これは社会労働者党と閣外協力にある統一左翼連合やカタルーニャ左翼共和党などが強く求めていたもので、いったんは社労党・国民党とも渋っていましたが、先週末になって国民党が軟化の姿勢を示し、それを受けて社労党も、首相サパテロ自らが「喚問要求を支持する」と発言するなど、流れは前首相を証人台に立たせる方に向かっていました。
アスナールが証人席につけば、恐らく3.11を「イスラム・テロ」と認めたうえで、「ETA主犯説」にこだわったことへの開き直り的な言い訳をした上で、3月14日の総選挙直前にスペイン各地で起こった反国民党デモを「謀略」として非難することは目に見えています。国民党とすれば、いつまでもアスナール喚問に反対するよりも、逆に今ここで「前首相の責任ある態度」をアピールしておいて、国民党に対する疑惑に反撃しておいたほうが良い、との判断でしょう。
与党にしても野党にしても3.11自体に対する「謀略説」を封じ込めたい意思では一致しています。そのための儀式として最大限に盛り上げよう、ということでしょう。
証人喚問でその他に決まった面々は、
・ハンブルグ大学社会学教授でイスラム・テロの専門家Peter Wallman
・アスツリアス【犯行に使用されたとされるダイナマイトが盗まれ運び出された場所】の国家防衛隊元支部長Fernando Aldea
・アスツリアス警察の長官Juan Carretero
・アスツリアス検察庁長官Gerardo Herrero
・マドリッドUDYCO(国家警察の麻薬・組織犯罪担当班)長官
・国家防衛隊武器捜査の責任者Vallana Pérez
・国外情報中央局代表者Rafael Gómez Menor.
・逮捕者との対話担当のアラブ語通訳
・元国家保安委員会書記Ignacio Astarloa
・現ユーロポル(欧州警察)ディレクターMariano Simancas
・EUの対テロ責任者Gijs de Vries
・欧州法務・内務委員会Antonio Vitorino
・3.11被害者の会会長Clara Escribano
といったところです。メンバーを見ているだけで、この調査委員会がEUの「対イスラム・テロ戦争」実行・継続のための儀式であり、『真相解明』の場でないことが明らかでしょう。もちろん米国の9.11委員会と同様に「予防措置の手抜かり」は指摘されることになるでしょう。
しかし9.11から3.11への過程の中に現れる数多くの疑惑や、3.11事件そのもの、またその捜査過程での様々な矛盾と疑惑に答えるものにならないことは明白です。
その一方ですでに「9.11&3.11謀略」と真っ向から取り組む流れもすでに現れじわじわと広がっています。スペイン社会も今からが正念場、といったところです。これ以上の謀略による悲劇を世界中で防ぐため、「お上」とその方針に従う大マスコミではなく、民間の個人や小グループからの『真相解明』の盛り上がりを期待したいところです。