現在地 HOME > 掲示板 > 戦争59 > 1180.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 今回の北朝鮮での大爆発は、「要注意だ」と考えます。 投稿者 新世紀人 日時 2004 年 9 月 13 日 13:50:00)
http://www.kamiura.com/new.html
・9月9日 独立記念日に 北朝鮮・北部で謎の大爆発 大きなキノコ雲 韓国・核実験を否定 (NHKTV 9月12日 夜7時のニュース)
[概要]北朝鮮の独立記念日にあたる9月9日、北朝鮮の北部で中国国境に近い山間部で爆発が起きた。爆発現場には幅2〜3キロの巨大なキノコ雲が上がったという。韓国の統一相は核実験を示す兆候は見えないと発表した。また米国務省も核実験を示す兆候はないという。
[コメント]最初、竜川駅での爆発事故(4月)より爆発規模が大きいと聞いて驚いた。私はヨット・マリーナにあるオーナーズ・ルームの当番日で、メンバーが使ったコップを洗ったり、氷を運んだり、掃除をしたりと大忙しの土、日だった。しかし携帯電話のバッテリーが無くなっていることに気が付かなかった。日曜日の昼に携帯が通じていないことに気が付いて、急いで充電するとこのニュースが新聞社の知り合いから飛び込んできた。すぐにバイクで自宅に帰った。
この爆発が核爆発でないことはすぐに気が付いた。地震波から地下核実験が探知できるからである。韓国政府筋は地震波から核実験の可能性を否定した。また地上での核実験なら放射能を含んだチリをまき散らす。そのチリの一部は気流で運ばれ、周辺国を汚染させる危険がある。しかしアメリカは放射能汚染物が周辺にないことを公表した。この2件で核実験の実施は否定できる。また中国の国境付近で核実験を行うことは考えられない。中国が北朝鮮の核開発に神経質になっているのは周知の事実だ。
さて、それでは今回の爆発は事故か、故意か。となると事故ではない。ニューヨーク・タイムス紙は数日前に北朝鮮が核実験を行う動きがあると報じている。これは爆発現場に大量の資材が運ばれたことを意味している。この記事から極めて意図的な爆発が起こされたと見るのが妥当である。
それは何のためか。9月9日を盛大に祝うためである。巨大なキノコ雲を上げて、周辺諸国が慌てる様を見たいからである。運良ければ、数日でも核実験と間違ってくれるくらいの刺激を与えたかったようだ。
これと同様な動きが「ミサイルの噴射実験」である。ミサイルの発射を凍結された北朝鮮は、日本を揺さぶるために、ミサイルの「噴射実験」を行おうとした。弾頭を取り外し、地上に固定された推進部に点火し、激しく吹き出す炎と、白煙を日本に見せるためである。それで日本は脅せると考えているのだ。まさに今回の爆発は同じ考えの上で実行されている。
そこで我々日本人は今回の爆発をどのように考えるか。それは北朝鮮が独立記念日に打ち上げた花火と見ればよいのだ。これしか北朝鮮は周辺諸国を脅す方法がないのである。
・北朝鮮の大爆発 原因は依然ミステリィー 核実験の可能性はゼロ (休刊日 9月13日 朝刊)
[コメント]9月8日午後11時すぎに、北朝鮮の北部で中朝国境に近いキム・ヒョンジン郡で起きた大爆発について、その原因をめぐって様々な説が飛び交っている。さすがに核実験説は完全に消えたが、弾薬庫の爆発説、貨物列車爆発説、人民軍のクーデター(反乱)説、ミサイル工場の爆発説など、まさに根拠のない怪情報が飛び交っている。
しかしこのミステリーを解くカギは、12日付けのニューヨーク・タイムス紙の紙面(時事が配信)にある。このN.Y紙の記事では、「米国の情報機関がブッシュ大統領に、北朝鮮が核実験を行う兆候があると報告した」と書かれている。しかし実際には核実験は行われず、起きたのは謎の大爆発である。それなら米情報機関は何を核実験の兆候と認識したのか。
今回は巨大なキノコ雲が発生したと報じられている。この大爆発は夜間(昼間説もある)だから、キノコ雲は偵察衛星などの赤外線カメラで探知されたものだろう。そしてキノコ雲は大爆発が地上で起きたことを示している。通常、核実験なら地下深くで行うのが常識だ。なぜ北朝鮮は地上で大爆発を行ったのか。
おそらく多くの人は、地上での核実験のやり方を知らないと思う。それは地上に大きな櫓(やぐら)を組むことから始まる。なぜ櫓を組むかといえば、完全な球体(爆発時)の火球を作り、爆発の熱や爆風を正確に計りたいからである。仮に爆発物を地面に置いたものでは、火球半分のエネルギーがクレーター(地面の爆発腔)を作ることに奪われ、爆発の持つ全エネルギーを正確に計測できないからである。そして今回は最大の爆発力を得ることに目的があった。
米国の情報機関はこの櫓作りの段階で、北朝鮮が核実験を行う可能性を分析しただろう。おそらく櫓の高さは50〜100メートルぐらいである。北朝鮮軍はその櫓のトップに、TNT火薬(高性能軍用火薬)を20〜30トン程度仕掛け、あと1時間で建国記念日になる8日午後11時に爆発させた。(爆発は9日と2度起きたという説がある)
なぜそんなことをしたのか。それは世界で1番を目指したからである。たとえば湾岸戦争やアフガン戦争で使われた米軍の世界最大の気化爆弾(レィージ・カッター)はTNT火薬で6トン程度である。4月に起きたリョンチョン駅での爆発事故では、貨車に積まれていた硝酸アンモニュームはTNTで10〜15トンの爆発程度といわれている。そこでもしTNT20トン以上を爆発させれば、核兵器ではなく通常爆薬で世界最大の爆発量を一時に爆発させたことになる。これを北朝鮮は建国記念日の祝賀用「打ち上げ花火」にしたかったのではないか。なんとも摩訶不思議な国である。まさかこれを北朝鮮が「最新兵器の開発に成功」と呼ばないか心配になってきた。
ちなみに広島型原爆はウランなので核実験なしで広島に投下された。しかし長崎型はプルトニュームなのでアリゾナの砂漠に櫓を組んで、事前に爆発(核実験)させている。その爆発力はTNTで18キロトンといわれる。18キロトンは18000トンのことである。最近、アメリカが研究を開始した小型核兵器でも爆発力はTNT5キロトン(5000トン)程度といわれている。このように通常爆薬と核弾頭とは桁違いに爆発力が違うのである。
今回の爆発では数千人の部隊が、延々と車列を組んで爆発予定地に入り、そこに数日かけて強大な櫓を組み立て、さらにその上に20トン以上の爆薬をセットする。そして点火して爆発させた。米国や日本に核実験を疑わせて、脅すことが目的だったのだろうか。なんとも惨めな軍事・独裁国家の末期症状である。
しかし日本は笑ってばかりはいれない。日本では北朝鮮が出来損ないの「人工衛星打ち上げ失敗」(99年)を、テポドン、テポドンと叫んで大騒ぎしたことがある。今回もこの爆発を、核爆弾に近い新兵器の開発実験と騒ぎ出さないか心配である。