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映画「華氏911」を見た
話題の「華氏911」を見た。2時間余りの映画だが、時間の経つのを忘れるくらい軽妙なテンポで話が進行する。音楽の使い方も巧みでドキュメンタリーとして、カンヌでグランプリを取ったのもまぐれではないと思わせる出来映えである。911がビンラディン財閥とブッシュがつるんだ陰謀であることを強く臭わせていることはそれなりに評価できるが、ビンラディンは真相を隠蔽するためのカバーだと思っている私のような観客には、掘り下げ方が甘いんじゃないの、という印象が残る。すでに指摘されているようにネオコンに対する追求も大甘である。十重二十重に防御されているペンタゴンがみすみす「旅客機」の衝突を許した、というあまりに馬鹿馬鹿しいフィクションについても全く言及はなかった。(時間の制約という点はあるかもしれないが)ムーアがカネの亡者だと言われていることも気になる。
ブッシュを小馬鹿にしているのは愉快だが、全編を通じて「民主党応援・教宣」のトーンが色濃く感じられる。マイケル・ムーア後援者がどういう連中なのか真相は分からないが、やはり「本当の権力者」は911があまりに不器用に実行されたため、そこらじゅうに不審な点・証拠を残しまくっていることから、真相を隠蔽しおおすのは難しいと見はじめているのではないか。「トカゲのしっぽ切り」モードが選択肢の中に具体的に入ったのではないかという気がする。
ケリーが大統領になっても事実上はネオコンそのままの政策を継続することは目に見えている。共和党・民主党の違いなど日本の自民党と民主党ほどの違いもないと考えた方が正解である。ここは民主党へのバトンタッチ・イメージ一新を視野に入れた上で成り行きに任せて、勝ち馬に乗る戦略であろう。ムーアはそのための狂言回しでしかないような気がする。今後必要ならテロ事件をまた自作自演して米国を戒厳令状態にし、大統領選も中止してブッシュ続投でいくか、それともケリーが引導を渡すことになるのか、「連中」の間では今頃けんけんがくがく、やっているのかもしれない。少なくとも内部で分裂が起こっていることは間違いなさそうだ。そうでなければこんな内容の映画が、ユダヤ系が支配する大手配給会社の応援で公開されるという現実が説明できない。
同じことは、見てはいないものの“In Plain Site”なる映画についても言えることである。繰り返すが911はある意味では途方もなくお粗末な仕事であった。やらなくてもいいペンタゴンまでやったために、どんなに頭の回転の鈍い人だって分かるような(様々な映像も含めて)不可解な疑惑の足跡をそこらじゅうに残したプロジェクトであった。少なくとも数百人単位の人間がフルタイムで稼働して実行したのであろうが、中身はずさんそのもので、欲が先走って事態を客観視できなかったのか、それとも担当者・関係者は最初から使い捨てと相成る予定だったのか。真相を関知している人々の間ではすでに「急性心臓麻痺」のケースなど出始めているかもしれない
ともかくあれだけの山のような証拠があったのにも拘わらず、この話は3年間インターネットのアングラメディアでしか日の目を見なかったのである。まったく馬鹿げた話ではないか。
(戦争屋映画評点:B)