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私の視点 パレスチナ政治犯大量ハンスト(8月17日)
イスラエルの刑務所に拘禁されているパレスチナ人政治犯1,500人が15日、刑務所での拷問の停止と待遇改善を求めてハンガーストライキに入りました。ハンストの内容は、水だけを摂取するもので、期間は無制限としています。後に5〜6000人の政治犯が仲間入りすると見られています。
イスラエルのパレスチナ人政治犯の取り扱いに関しては、「令状もない逮捕・拘束」「(イラクの)アブ・グレイブ刑務所よりひどい虐待」等が問題になり、何度も国際的関係機関から警告を受けてきましたが、改善されることはありませんでした。拷問の残酷さを理解していただくのは容易ではありませんが、我々日本人に分かりやすい例としては、イスラエルから釈放された日本赤軍の岡本公三の変わり果てた姿でしょう。彼のように「抜け殻」状態にされて刑務所から放り出されたパレスチナ人は、数多くいます。
今回のハンストで思い出されるのは1981年のIRA(アイルランド共和軍-北アイルランドの英国からの独立闘争グループ)の10人の死者を出した「アイルランド・ハンガー・ストライク」です。ハンストと言えば、英国からの独立を勝ち取るために闘争の手段として用いたインドのマハトマ・ガンディですが、死に至ることはありませんでした。それだけに、最長73日にも及ぶ断食の末、次々にこの世を去って行く人たちの情報に接するのはとてもつらく、当時、IRAの大量「自死」は世界に強い衝撃を与えました。個人的にも、70年代に何度もアイルランドに足を運び取材していた私は、ハンストが始まってひと月経った頃から状況を伝えるニュースを一時的でしたが読めなくなってしまいました。
私の30年以上付き合いのあるエルサレムに住む親友ハッサン・モグラビは、柔道を若者に教えているというだけで、何度もイスラエル警察に連行され、虐待を受けています。釈放直後、ひどい拷問の跡を私に見せてくれたこともあります。ハッサンに10年前位に一度聞いた事がありました。これまで何度逮捕されたのか、と。
「20回だったかな30回だったかな、そこまでは数えていたんだけどね」
あまりに凄すぎる彼の人生に私は言葉を失ってしまいました。しかし、ハッサンはパレスチナ社会では特別な存在ではありません。同じような扱いを受けた人は、親戚に1人や2人必ずいるといった感じなのです。政治犯といっても、もちろんバリバリの活動家もいますが、多くは皆さんが想像される活動家ではありません。自分の村を占領したイスラエル軍戦車に腹を立て投石したぐらいで、いやそれを観ていただけという人もいるはずです、そんな程度の政治犯と言うには可哀想な拘束者も多いのです。
ハンストに対して、「点滴を使っても“食べさせる”」と食事の強要をにおわせる刑務所関係者もいますが、国家安全(内務)相のように「餓死したければどうぞ」という意見がイスラエルでは大勢を占めています。国際世論による「外圧」が米国を突き動かし、ブッシュ政権がイスラエルに改善要求をするというのが唯一の頼みの綱ですが、11月の大統領選を控え、ユダヤ票に色目を使っているブッシュ氏がそのような動きを見せるとは考えられません。
これからしばらくは、出口の見えないトンネルを進んで行くような状況になるかと思われます。しかし最後まであきらめずに現地情報と「私の視点」を送り続けていきます。皆さんもそれぞれの立場からこの問題を目を離さずに考え続けていただきたいと思います。
参照:
・1500名のパレスチナ囚人がハンスト開始:イスラエルは「勝手に飢え死にせよ」だと!
http://www.asyura2.com/0406/war58/msg/641.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 8 月 16 日 02:44:23:SO0fHq1bYvRzo
コメント:私自身、ナチスドイツによるユダヤ人に対する「ホロコースト」には少々疑念を抱いている者ではあるが、仮に百歩譲ってそれが事実であったとしても、上記のような対応をする現イスラエル政府に、放たしてナチスドイツを非難する資格やユダヤ人大虐殺を根拠にイスラエル建国の正当性を訴える資格があるのだろうか?