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華氏911を見ての感想
色々書いた手前自分で見ないとお話にならないと思い、見てきました。
実際の映画の内容は多分に感情に訴えかけてくるものでしたが、映画では以下の内容等が提示されていました。
1. 全編ムーアのナレーションが語りかけるような形式であった。
2. イスラエルは確かにどこにも一言も出てこなかった。
3. ブッシュの面白い映像が満載であった。特に、ブッシュ、パウエル、ライス、チェイニー等の、本番前にカメラに向かって話す準備をしている映像が入っていた。ブッシュは911テロの通告を受けても子供に本を読んでいた。
4. イラク侵攻中のアメリカ軍の兵士のインタビュー映像が使われていた。また、駐留中の兵士のインタビュー映像も使われていた。さらに一部、捕虜虐待の映像も入っていた。駐留の際に、非常にナーバスになっている米兵の状態が映し出された。また、アメリカは3000人分の棺を写していないといって棺の映像や、黒焦げになったアメリカ兵を橋に吊るしてアラブ人が叩いている「例の映像」が入っていた。
5. イラクの戦争前の平和な映像と、米兵がやってきてイラク人を無造作に殺したり拘束したりしている映像が流れた。
6. ☆実際にムーアが取材している愛国者のおばさん(http://www.asyura2.com/0406/war58/msg/513.html参照)の息子がイラクに派遣され、ヘリコプターに乗っている最中、打ち落とされて死亡した。政府から死亡通告を受けておばさんが泣き崩れる場面がフィルムに入っていた。
7. そのおばさんは、最初は自分の職場で、「軍隊に入るのはいいことだ」と語っていた。また家で、アメリカ国旗を掲げながら、自分の子供を軍隊に入れている、ここはいい国だと「ムーアに」語っていた。その後、5のような事がおこり、ホワイトハウス前に行ったおばさんは(なんだかんだあって)泣きながら「私たちはだまされていたのよ」と言った。そのおばさんに戦争支持者の女性が「アルカイダのせいよ」と言った。
8. 兵器輸出産業のカーライルが大儲けした。その会社はブッシュシニア、ジュニア、チェイニーと関係がある。
9. ブッシュジュニアは自分が就任した会社を何社も潰した。
10. ☆ビンラディン一族が飛行停止命令が出た後、飛んでサウジアラビアに帰った。ムーアは西部劇の取調べの映像を入れながら、「容疑者の身内にまず容疑者の居場所を聞くのが普遍的な原理だ」というような事を言った。
11. フリントの貧しい町で、軍隊に勧誘している2人組の映像が入っていた。
12. ブッシュは退役軍人に関するさまざまな費用を削減していると言った。
13. アメリカの貧しい町の映像を使いつつ、「貧しい人間が軍隊に入るのは仕方がない。しかし、余程の事がない限り、戦争をしないという最低限のルールがあるはずだ」とムーアは語った。
14. ムーアは「我々は操られているのかもしれない」と言った。
15. ☆ブッシュはイラクを攻めたが、それは「テロリスト」とは何の関係もなく、テロリストは今もアフガニスタンでのうのうとしているという事であった。アフガンには2万人の米軍しかいないということであった。
16. 愛国者法によりアメリカ中のそこかしこにスパイが出現した。クッキーを食べながら平和を語る会にもFBIのエージェントが潜入していた(彼はバイクで転倒し死亡したことからたまたま正体が明らかになった)。
17. テロリストが入ってくる可能性のある海岸を警備しているのは一人だった。
全体の感想を一言で言うと、色々な意味で「非常によくできた映画」である。
何も知らない人間だと「ブッシュの再選を阻止しなければ」という事になるだろう。
以下は自分の意見だ。
T.3の「ブッシュ、パウエル、ライス、チェイニー等の、本番前にカメラに向かって話す準備をしている映像」は、大手メディアの協力がなければ入手するのは不可能である。
U.この映画を100%信じるとすると、「イラクから撤退して、サウジアラビアでビンラディン一家を捕まえて、アフガニスタンでビンラディンを拘束する」ことは否定されていない(正しい)ことになる。(10.によると、ビンラディンを捕まえる気がないんじゃないか、という話であるから、テロの元を断とう、という意見は正当化されることになる。)
V.6の「おばさん」(ライラ・リップスコムさん(50))の子供が、ムーア取材中にイラクに派遣されることになり、そのイラクでヘリ勤務中に殺された。これ自体は非常に残念な事である。しかし・・・・、自分は「このフィルムの為に」全て仕組まれていた可能性まであると思う。勿論言いすぎという非難もあるかもしれないが、一人の純粋な愛国者が、息子の死をきっかけにして政府に騙されていたと気付く、というのは、非常によくできた話であることも確かだ。そしてその一部始終を偶然にもフィルムに収めていたムーア。一体どうしてこの「おばさん」に当たりを付けて取材を行ったのか等は一切明らかにされていない。同様に、16.の「クッキーを食べる会」の潜入エージェントがバイクで転倒して死んだというのも自分にとってはできすぎた話のように思えた。こちらはさすがに思い込み過ぎかもしれない。
W.カーライル社がイラク戦争で「一番(日本語字幕)」大儲けしたというところで、自分は「嘘だ!」と叫びそうになった。その理由は、以下のページで、911の直前にXが大量の空売り注文を出していたという事がhttp://www.thomasmore.co.jp/05c.htmに書いてあったのを覚えていたからだ。
X.以上の事実を知らなかった、一緒に見に行った友人は、実際にそういうことがあったかどうか分からないから何とも言えない、という事であった。しかし、「あんなに頭の悪い、自分の企業を潰して回ったブッシュが、こんなことをたくらむ事が果たしてできるんだろうか?」と疑問を持っていた。
自分の結論としては、
@ブッシュは企画した側ではなく、むしろ嵌められた側である。
Aマイケルムーアという、一見フレンドリーに見える怪人物の経歴について、一度徹底的に洗ってみる必要がある。
B次の大統領はケリー。ブッシュは用済みと言った所だろう。米軍は全ての罪を前大統領になすりつけイラクから撤退を開始するだろうが、イランやサウジ(或いは北朝鮮)を攻撃しても何の不思議もない。
C我々は操られているのかもしれない、と言っている本人、ムーアもひょっとしたらその操っている側の人間と繋がっているんじゃないだろうか、という疑問を否定できない。(「いい奴」と断定はできない)