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http://www.asahi.com/national/update/0811/021.html
2発は宿営地内に、テントから50メートル 陸自砲撃
イラク南部サマワの陸上自衛隊の宿営地が10日未明に迫撃砲弾の攻撃を受けた事件で、2発の砲弾が土塁で囲まれた宿営地内に着弾していたことを、宿営地内に詳しい筋が朝日新聞に明らかにした。2発とも不発弾で宿営地の建物などへの被害はなかったが、隊員が寝ているテントから50メートルの地点に着弾し、かなり大きな音と振動があったという。自衛隊のイラク派遣が始まって以来、宿営地内への着弾は初めてだった。
迫撃砲攻撃について自衛隊から連絡を受けた地元のイラク警察筋は、宿営地内の砲弾着弾を確認した。防衛庁は着弾地点について宿営地外だったと発表しており、同庁幹部は11日午前、宿営地内の着弾について「そうした報告は受けていない」と話した。
宿営地は、外側をフェンスが覆い、さらにそのフェンスから数百メートル内側で土塁の壁が囲む二重の防護壁の形になっている。サマワからの情報によると、砲弾は宿営地の北東の方角から3発発射され、最初の砲弾は10日午前1時30分ごろ、土塁に囲まれた宿営地の中の食堂施設や隊員が寝ているテントから50メートルの場所に着弾した。
2発目はその10分後で、食堂の北150メートルの地点に落ちた。これら2発は不発弾で爆発しなかった。3発目は同1時45分ごろ、北側の土塁の外300メートルの地点に落ちて爆発したという。爆発地点は外側のフェンスの内側とされる。早朝、十数台の自衛隊車両が土塁の防護壁の外に出て、着弾地点に開いた直径約1メートルの穴を確認したという。
ムサンナ州警察は10日午前8時ごろ、自衛隊から連絡を受けて、宿営地で迫撃砲攻撃について説明を受けた。同警察筋によると、自衛隊幹部はイラク警察幹部に対して、宿営地周辺の警備について不満を述べた。警察筋によると、宿営地に着弾した砲弾は82ミリ迫撃砲弾だったという。
サマワでは7日にサマワの南東にあるアルハダルのオランダ軍宿営地に向けて迫撃砲弾が発射され、宿営地外に着弾。4日には同軍宿営地から750メートルの場所で、発射台に装填(そうてん)され発射するばかりになったロケット弾1発が見つかり、撤去された。
さらに2日午後11時ごろには、自衛隊宿営地の南2キロの場所に4基のロケット弾が装填された発射台がみつかっていたことが分かった。地元警察筋によると、宿営地近くのイラク警察の検問所がイラク消防署の爆弾処理班に通報し、処理した。この際、自衛隊には「動揺するといけない」として通知されなかったという。
(08/11 16:00)