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米軍、ナジャフ住民に退避勧告
【カイロ=柳沢亨之】イラク駐留米軍は10日、イスラム教シーア派指導者ムクタダ・サドル師派民兵組織「マフディ軍」との戦闘が続く中部ナジャフの住民に退避勧告を出した。
サドル師側は、あくまで徹底抗戦の意思を強調する一方、シーア派関係者による調停に期待感も表明しているが、米軍側は大規模攻撃も辞さない構えだ。
ナジャフでは戦闘開始から6日目の同日も、民兵組織が拠点とする、イマーム・アリー廟(びょう)近くの墓地「ワーディ・アッサラーム」などで交戦が続き、米軍側はヘリなどで攻撃を加えた。市中心部では、米軍の装甲車両がスピーカーで、住民に戦闘地域からの退避を促す一方、民兵にナジャフからの退去を呼びかけた。
バグダッド北東部のサドル師派拠点「サドルシティー」でも、民兵は同日、暫定政府が前日出した外出禁止令を無視し、米軍車両への攻撃を繰り返した。
米軍は9日、戦闘悪化に伴い、ナジャフ、カディシヤ両県の治安管轄権をポーランド軍から引き継いだ。ナジャフは当初、スペイン軍が管轄していたが、同軍撤退後は米軍が担当し、7月31日にポーランド軍に移管されたばかり。ポーランド軍報道官はAP通信に対し「ナジャフの状況は予想以上に困難だった」と述べた。
米軍は10日、戦時国際法は宗教施設の保護を義務づけているが、「施設が軍事目的に使われた場合はそうした扱いを受けない」との声明を発表、マフディ軍への攻撃は正当化されると主張しており、大規模攻撃が近いとの見方を強めている。
こうした動きに、暫定政府もサドル師への圧力を高めている。ナキーブ内相は9日、アラブ圏紙アッシャルクルアウサトに、「政治解決」に向けた努力を続けると述べる一方、停戦交渉はマフディ軍の解散が条件との立場を強調した。
イラク内務省筋によると、これに対しサドル師派はサドルシティーに多数の地雷を埋設、防衛策に必死の模様だ。一方で、AFP通信によると、9日にはシーア派有力政党ダアワ党を率いるジャファリ暫定政府副大統領による調停工作を歓迎するとの声明を発表した。
(2004/8/11/00:20 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040810id27.htm