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8/4の情報ですが、戦争板に上げておきます。引用先の
≪フランス語圏プレスの記事の紹介と翻訳のページ【media@francophonie】≫は
日本で直接目に触れる事が少ないフランス側からの情報がある優良ブログです。
訳もたいへん判りやすい。感謝。http://blog.livedoor.jp/media_francophonie/
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Au nez et à la barbe de Bagdad, le Kurdistan négocie son pétrole
クルド人、バグダッドの鼻先で石油取引を交渉
http://blog.livedoor.jp/media_francophonie/archives/5446422.html
8月3日付け ラ・リベルテ Ian Hamel
元記事はhttp://www.laliberte.ch/news_economie.cfm?id=138538
イラクのクルディスタン自治政府とノルウェーの石油会社が、イラク暫定政権を差し置いて油田開発の契約を直接結んだというニュースをご紹介します。
イラクでこの先、経済の力が政治−クルド独立−を動かす、これがその最初の萌芽になるかもしれません。結果的に武装解除もされず、父ブッシュの元顧問をロビー担当弁護士として雇うなど、クルド側が抜かりなく動いているという印象を受けます。
記事の冒頭にはジーメンスの名前が挙がっていますが、いつのまにか契約を結んでいつの間にかドイツ人社員を撤収させているとは…大企業の早業には驚かされます。
(翻訳はじめ)
イラクの首都で携帯電話網の設置を請け負うジーメンスはドイツ人社員を帰国させ、電気設備工事専門のロシアのインターエネロゴサービス社もイラク撤退をほぼ決定したというにの、ノルウェーの石油会社Det Nerske Olse-Sekskap(DNO)社はイラク・クルディスタンの北西部に腰を据えた。この山岳地帯は1991年以来自治権を獲得しており、日常的なテロの餌食となって荒廃したイラク国内でほとんど唯一の安全地帯になっている。
エルビル地方とドゥホク地方へのDNOの到来は大きな重要性を備えている。はじめて石油会社が一歩を踏み出し、イヤド・アラウイのイラク暫定政権ではなく、クルディスタン民主党の党首、マスード・バルザニと契約を結んだのである。別の言い方をすれば、ヨーロッパの会社がクルディスタンの自治、さもなくば実質的な独立を認めたということだ。この地域はスイスほどの大きさで、370万人の人口をかかえている。
もうバグダッドはこわくない
イラク政府側からはさしあたり反発がないので(しかし単純にこれに反発できるだろうか?)、今度はシェル、シェヴロン・テクサコ、トータルなどの巨大石油企業がクルド人と直接交渉を試みるだろうと想像できる。イラクの国家税収の95%は石油に依存している。すでにイエメンと赤道ギニアの石油、モザンビークの天然ガスに進出している小企業DNOは、クルディスタン北西部の広大な油田を開発する予定だとパリで編集された「インテリジェンス・オンライン」の機密文書が明らかにしている。
アメリカの軍事介入以前に、クルド人はアングロ・サクソンの石油会社を惹きつけようと試みていた。しかしこれらの石油会社は、サダム・フセインの勢力が衰えているにもかかわらずその憤激を買うことを恐れるあまり、好意的な回答は与えなかった。
バグダッドの新政権は見たところもはや恐怖の対象ではない。セルジオ・ヴィエイラ・メッロ暗殺後、バグダッドからアンマンへと逃げ出した国際企業を引き寄せるために、クルディスタン民主党(PDK)は1年以上も前から集中的なロビー活動を展開していた。ジュネーヴで国連内のPDK代表を務めるピリス・ディンダー・ジバリは「12年の自治で我々はテロリスムに対して効果的に闘うために適切な対策を取ることを学んだ。一人の米兵も、一人の外国人技師も、クルディスタンでは襲われていない」と数ヶ月前に打ち明けている。彼は主に国際移民機関(OIM)をイラク・クルディスタンに定着させようと説得を試みていた。
ペシュメルガ警備員
石油価格がこの14年の最高値に達した現在、ノルウェーのDNO社の決定は国際的に大きな影響を与える可能性がある。パイプライン破壊などのほんのわずかな不安定要因も石油レートを釣り上げている。これ以後、タクタク北部の油田は8万人のペシュメルガによって警備されることになる。ペシュメルガは有名なクルド人戦闘員で、彼らはアメリカによって一度も武装解除されていない。
苦い薬を飲み込むために(これはイラク領内の統合に関するはじめての深刻な脅威である)、マスード・バルザニの党はアメリカの非常に有能な弁護士エド・ロジャースとロビー契約を結んだ。ロジャースは父ブッシュの元顧問である。今から数週間の間に、アメリカのTV局とアングロ・サクソンの諸雑誌が、クルド人による小さな、しかし活力にあふれた「自由イラク」に関するルポルタージュを乱発することに賭けてもいい。
(翻訳おわり)