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核心
2004.08.05
海自とのきずな かつてない強さ
統合参謀本部に転出する米第七艦隊ウィラード司令官
米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点とする第七艦隊のロバート・ウィラード司令官が六日、国防総省の統合参謀本部第八部長に転出する。転任に当たってウィラード司令官は、本紙の質問に文書で回答し、三年前の「9・11テロ」後の日本の対応を高く評価、海上自衛隊と米海軍は、かつてないほど強いきずなで結ばれた協調関係にあると指摘した。一体化が一段と進む日米同盟の側面を裏付ける“証言”となっている。 (横須賀支局・斎藤裕仁)
――二年間の任期中、指揮下の空母「キティホーク」機動部隊がアフガニスタンとイラクでの戦闘作戦に参加した。また、今も補給艦による洋上給油やイラクの復興支援を続ける自衛隊への評価は。
「国防長官の代弁をする立場にはないが、私自身は第七艦隊のイラクでの働きには大変満足している。日本は対テロ戦争でわれわれの最も緊密な盟友の一つであることを立証した。海自は非常に迅速な作戦遂行実績を残し、対テロ戦争における貢献には目を見張るものがある」
――日米同盟の強化に必要な取り組みは。
「海上戦闘力についていえば、われわれはさらに相互運用力を高め、協力してより効果的にするよう努めている。毎年、参謀や将官による会議を開き、共同作戦や演習をいかに改善するか意見交換している。最近は、意思疎通を強化する指揮・統制システムの相互運用力の充実に重点を置いている。米海軍と海自の結びつきはかつてないほど強い。日米の男女将兵は、アジアの平和と安定維持にともに手を携えている」
――印象的な出来事は。
「昨年十一月に海自とともに実施した共同演習だ。(米国の海上防衛作戦を支える)弾道ミサイル防衛の調整、船舶の臨検訓練、広範な人的交流を行い、協調関係は近年にない力強い進展があった。総合的な相互運用力が改善され、双方に実り多い演習だった」
――二〇〇八年にキティホークが退役した後も空母の継続配備は必要か。ハワイなどにもう一隻を追加配備する構想もあるようだが。
「米海軍は迅速に危機に対応し、日米相互の安全保障を確保できるよう日本に空母を前方配備し続けるよう全力を挙げている。グアムとハワイが配備の対象となるのは妥当だが、日本に空母を配備し続けるわれわれの決定を揺るがすものではない。後継艦は(原子力空母を含めて)最終決定はされていない」
■ロバート・ウィラード司令官 米海軍兵学校卒の中将。元は空母艦載の戦闘機パイロットで、映画「トップガン」の技術指導も担当。空母艦長やキティホークを中心とする第五空母戦闘群の司令官などを経て、2002年7月から第七艦隊司令官を務めている。
<メモ>
第七艦隊 米海軍太平洋艦隊に所属し、空母「キティホーク」をはじめ、イージス艦や原子力潜水艦など艦船40−50隻、空母艦載機や対潜哨戒機など航空機約200機、兵員約2万人と一国の海軍に匹敵する戦力を持つ。
米本土ではなく、海外の横須賀基地や佐世保基地(長崎県佐世保市)など、日本を中心にグアムに前方配備された艦隊であるのが特徴。ハワイ以西からインド洋に至る広大な範囲を受け持つほか、有事には中東などにも緊急展開する。
朝鮮戦争やベトナム戦争、湾岸戦争をはじめ、アフガニスタン、イラクでの戦闘にも機動部隊が参加。日米安全保障条約に基づく日本の防衛だけでなく、米国のアジア戦略の要の役割を果たしている。
司令部は、横須賀基地に配備されている指揮艦「ブルーリッジ」の艦内にある(現在は修理中のため、臨時に第三艦隊から派遣されている指揮艦「コロナド」)。また、空母キティホークが2008年に退役の予定で、原子力空母の配備問題が浮上している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20040805/mng_____kakushin000.shtml