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「地獄のようだった」 イラク人女性弁護士が虐待で証言(朝日新聞)
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投稿者 転法輪印 日時 2004 年 8 月 05 日 10:48:32:xcCUyqhuP2dMU
 

http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/TKY200408040429.html

「地獄のようだった」 イラク人女性弁護士が虐待で証言

 駐留米軍によるイラク人収容者への虐待が明るみに出たバグダッドのアブグレイブ刑務所に一時期拘束されたイラク人女性弁護士ハナー・ファッターフさん(51)がこのほど、バグダッド市内の自宅で朝日新聞記者の取材に応じた。当時同刑務所では連日、虐待が行われており、「地獄のようだった」とその模様を詳細に証言した。

 昨年9月中旬、バグダッド北東のディアラで「旧政権支持者を集めた集会をしている」として米軍に拘束された。北部ティクリートの収容所を経て、10月15日にアブグレイブに移され、26日間収容された。

 幅4メートル長さ数十メートルの廊下の両側に独房が並ぶ。1階に未成年、2階に女性が入れられた。1階と2階は吹き抜けで、2階の独房から廊下が見えた。虐待の舞台だった。

 「毎日、外のテントから男性収容者が裸で連れてこられ、殴るけるの暴行を受けていた。動物のように首にひもをつけて引っ張り回されたり、ひざをけられて倒されたり、昼夜関係なく一晩中続くこともあった」

 虐待には5、6人から10人の米兵がかかわったが、実際に暴行するのは2、3人で、そのなかに「リンダ」と呼ばれる女性兵士がいた。

 「リンダはゴム手袋を引っ張って、男性の股間に打ち付けるのを好んだ。収容者が苦しむのを見て、いつもハッハッハッと高笑いした」

 ハナーさんは「リンダ」が、米メディアの報じた虐待写真の中で、裸の男性収容者の首につけたひもを引いている女性兵士と同一人物だと確認した。この兵士はリンディー・イングランド上等兵で、軍紀違反に問われている。

 腹ばいにされた収容者が両足を左右に開かれ、後ろから米兵に股間をけり上げられるのも度々見た。「収容者は悲鳴をあげてそのまま気を失った」。最もひどかったのは犬による虐待だ。「収容者を立たせて犬をけしかける。犬は跳び上がって収容者の足や手にかみ付いた。犬が来るとみんな息を殺し、かみ付かれた収容者の悲鳴が響き渡った」という。

 写真には犬を前におびえる収容者が写っている。だが、犬を使った虐待の詳細は軍法会議でも明らかになっていない。

 ハナーさんはその後、別の刑務所に移され、1月22日に釈放された。米軍は容疑をぬれぎぬと判断したとみられる。

 実際、ハナーさんは旧政権与党バース党の党員ではなかったため、大学卒業後、司法省に入ったものの裁判官への任官を拒否された。弁護士になった後も、治安当局に拘束されたこともあるという。拘束されたのは「誰かが米軍に虚偽の情報を流したため」と見る。

 ハナーさんは「釈放後、虐待のひどさを訴えたが、米国で写真が出るまで誰も信じなかった。米軍がフセイン体制を倒した時、私は喜んだが、今は怒りでいっぱいだ」と語った。

(08/05 08:39)

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