現在地 HOME > 掲示板 > 戦争58 > 143.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 「華氏911」より過激!「チーム・アメリカ」予告編が登場(eiga.com) 投稿者 どん兵衛 日時 2004 年 8 月 04 日 23:59:54)
「チーム・アメリカ:ワールド・ポリス」に拙著盗作の疑いあり。
13年前、1991年に発表の拙著、『最高裁長官殺人事件』は、現在、以下のごとく、無料電網公開中である。比較検討されたい。「チーム」という言葉と、近未来型フィクションであることだけは、間違いなく共通している。日立中央研究所の技術者が、特に激賞してくれた。当時の最新技術の粋をこぞる気の利いた作品である。初版3,000部、残部僅少、電網木村書店で好評販売中のロングセラー。
もっとも、私には、アメリカの映画会社を訴えたりする暇はないから、放置する。
私が、「チーム・アメリカ:ワールド・ポリス」の諸君に要望するのは、あの下品なブッシュらを早く始末して、私が再び、小説を書く戯作三昧境に戻れるようにしてくれることだけである。
------------------------------------------------------------
http://www.jca.apc.org/~altmedka/saikou-index.html
最高裁長官殺人事件
------------------------------------------------------------------------
木村愛二
[目次]
→ 第一章 《お庭番》チーム出動
→ 第二章 キーワードは蒙疆アヘン
→ 第三章 極秘計画《すばる》
→ 第四章 処刑のタイムカプセル
------------------------------------------------------------------------
→ 登場人物紹介
http://www.jca.apc.org/~altmedka/saikou-jinbutu.html
[主要登場人物]
影森智樹 … 秘密情報機関連絡会議《いずも》の事務局選抜メンバーで構成する《お庭番》チームの最古参メンバー。元防衛庁調査課二等陸佐。山城総研の特別顧問。
原口華枝 … 智樹の恋人。山城総研のデータ・サーチャー。
風見達哉 … 智樹の高校時代からの親友で、仕事の協力者。
秩父冴子 … 《お庭番》チームのまとめ役。元検事で内閣官房審議官。社交ダンスの名手で空手修行中。あだ名は巴御前。
絹川史郎 … 《お庭番》チームの一員。東京地検特捜部検事。
小山田昌三 … 《お庭番》チームの一員。警視庁犯罪捜査部特捜課警視。
→ 著者紹介・ご挨拶
→ 参考文献
http://www.jca.apc.org/~altmedka/saikou-001.html
第一章 《お庭番》チーム出動
[中略]
http://www.jca.apc.org/~altmedka/saikou-002.html
[中略]
《いずも》事務局の選抜メンバー、通称《お庭番》チームの面々であった。
会議の参加者で民間人の資格の者は、智樹のほかに、NTTとKDDの両社長室長、NHK専務理事と新聞協会理事長、日本民間放送連盟専務理事の5人だけであった。だが、NTT,KDD,NHKは半官半民の性格、新聞協会理事長は元内務官僚、民間放送連盟の専務理事は元郵政官僚の天下りだから、どちらも純粋の民間人とはいえない。智樹自身もそうであった。日本の官僚集団は、この種の秘密組織に純粋の民間人を仲間に加えたがらないのである。
智樹は防衛大学校、略称〈防大〉を卒業し、しばらくは地方師団の部隊で勤務したのち、本庁の防衛局調査課で情報関係を担当してきた。調査隊別班の隠密活動も経験した。昔の陸軍大学に当たる防衛研修所の教官を兼務したのを最後に退官し、以来、山城総力研究所、略称〈山城総研〉の特別顧問という身分になっている。陸上自衛隊での最後の階級は二等陸佐、昔だと中佐の位であった。防大では3期生だったが、同期生が将官になり始めている。
だが智樹の身分は単なる天下りではない。
特別顧問の時折の仕事は隠れ蓑で、本命の任務は《いずも》のホスト・コンピュータを中心とするネットワークのお守り役である。山城総研は世界で最高水準の大型汎用機やスーパー・コンピュータを何十台も備えているし、次々に最新型を導入する資力もあった。《いずも》は内密に山城総研を通じて、日本全体の情報機関だけでなく、合法非合法に連結できる限りのコンピュータ情報のネットワークを築いているのであった。《いずも》の事務局にはKDとNTTも加わっており、盗聴防止のスクランブル暗号方式で守られた特別の秘密ネットを確保している。端末機器も特別誂えで製造し、常に最新型を先取りする高性能を確保してきた。愛称は《ヒミコ》。現在使用中のものは第七代目だから、正確な呼び名は《ヒミコVII》である。1台でパソコン、ワープロ、ファックス、マルチ機能電話を兼ね備え、画面は緊急時のテレヴィ会議にも使える。もちろん、《ヒミコ》シリーズは市販されるどころか、その存在自体が秘密にされている。
もう1つの市場未公開の秘密はデータベース統合化ソフトウエア、略称〈統合ソフト〉である。方式の違う複数のデータベースを同じキーワードで一挙に検索できる〈統合ソフト〉は、すでにアメリカの大手データベース卸し業者などによって開発されている。だが、日本語で検索できるものは、まだ単一の製品の目途も立っておらず、通産省が4年計画の開発予算を準備中の段階であった。しかし《いずも》は商業ベースを無視した手造りの特注〈統合ソフト〉愛称《ワダツミ》をすでに完成し、極秘裡に使用していた。
智樹は、これらの巨大な秘密ネットワークの誕生以来の事務局メンバーで、すべての経過に関わってきた。一般には、官僚が定期的な配置転換を避けるのはむずかしい。だが、秘密情報機関の性格上、誰かが文書記録を残さぬ組織と人脈のつながりを押さえていなければ、いざというときの仕事にならない。オンラインからはずして保持するような極秘情報の管理もある。智樹は、そういう陰の部分の支え役の一人となっていたのである。
------------------------------------------------------------