現在地 HOME > 掲示板 > 戦争58 > 1110.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
2004.08.25
Web posted at: 11:49 JST
- CNN
ワシントン(CNN) イラクのアブグレイブ刑務所で米兵がイラク人収容者を虐待した事件について、ラムズフェルド米国防長官が指名した独立調査委員会(委員長・シュレシンジャー元国防長官)は24日、国防総省や軍上層部の監督責任を厳しく追及する報告書を発表した。
ニクソンとフォード政権下で国防長官を務めたシュレシンジャー氏は、記者会見で126ページにおよぶ報告書の内容を発表し、「指揮系統の上にまでに至る、組織的・個人的責任があると考える」と述べ、国防総省と軍幹部に大きな責任があったと指摘した。
国防政策諮問委員会の元委員長で、独立調査委メンバーのファウラー元下院議員(共和党、フロリダ州選出)はより直接的に、「指揮系統のあらゆるレベルで、根本的な欠陥があったことを発見した。これは現場の一兵士から中央軍司令部、そしてペンタゴン(国防総省)に至る、全てのレベルにおいてだ。指揮する側の欠陥が、虐待行為が横行する環境を作り上げる一因となった」と批判した。
その一方でシュレシンジャー氏は、「虐待は軍としての方針ではなかった」と指摘。「アブグレイブの深夜シフトには、サディズムが横行していたが、これは軍として承認したものではなかった」「軍幹部は繰り返し、イラクでもジュネーブ条約は有効だと強調していた」と述べ、個別の虐待行為はあくまでも兵士たちによるものとの見方を示した。
しかしその上でシュレシンジャー氏は、アブグレイブの上官たちが、虐待行為に関わった兵士たちを「適切に監督しなかった」と指摘。ファウラー元議員も、統合参謀本部や中央軍司令部が、捕虜の取り扱いに関する準備を十分に整えていなかったと批判した。
ラムズフェルド国防長官は引責辞任すべきかとの記者の質問には、シュレシンジャー氏は「長官が辞任すれば、米国の全ての敵に得をさせることになる。(長官辞任は)そんなことになったら、不幸なことだと思う」と、必要はないとの見方を示した。
イラクやアフガニスタン、キューバのグアンタナモ米軍基地で、収容者が尋問などで死亡しているとの批判についても、報告書は検討。3カ所で収容されている計5万人の内、暴行などの訴えが300件あがっており、そのうち155件について調査が完了、66件について、確かに暴行などがあったと確認されたという。
報告書によると、66件の暴行のうち8件はグアンタナモ基地、3件はアフガニスタン、55件はイラクで起きた。「尋問に関係する暴行は3分の1のみで、残る3分の2は他の原因によるもの」という。
尋問中の暴行で死亡したと確認された収容者は5人。さらに、イラクで死亡した収容者20人とアフガニスタンで死亡した同3人について、調査が進められているという。
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200408250004.html