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イスラエル政府、最高裁の命令で分離壁のルートを変更(なんと慈悲深いことで!)
8月23日付のエル・ムンド紙の記事からです。抄訳します。
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『イスラエル政府、最高裁の命令で分離壁のルートを変更』
[エルサレム]---イスラエル政府は、最高裁のパレスチナ人への打撃を減らすようにとの命令を受けて、分離壁のルートを変更することになるだろう。このエルサレムの北東側の変更によって、入植者たちによく使用されているエルサレムとモデイイの入植地の間の重要な街道443号線は、壁の東側、つまりパレスチナの側に入ることになる。
これはイスラエル議会の国防外交委員会で軍のダニー・テルサ大佐が発表した。テルサは、国防省が、パレスチナの攻撃にさらされるこの壁の東側の街道に「反テロリスト」の施設を置き、5キロメートルおきに12の門を作る、という見通しを語った。この変更はイスラエルにとって5百5十万ないし7百7十万ドルの負担増となる。壁の完成は予想より1年送れて2005年と見られる。
分離壁は700キロメートルに達するとみられ、西岸地区に住むパレスチナ人の百万人近くに直接の影響を与えるだろう。彼らは耕作地から、あるいは他のパレスチナの土地から引き離されるだろう。
一方で国防相シャウル・モファスはこの同じ委員会で、アリエル・シャロン首相の単独の計画によって、ガザ地区の入植地、および西岸地区にある4つの小さな入植地からの入植者引き上げのために軍が派遣されること、また引き上げ命令に従わないイスラエル人を取り扱うために警察力が使用される見通しを語った。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/08/23/internacional/1093286496.html
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イスラエル最高裁は分離壁のパレスチナ人の生活への影響を最小限に抑えるように、との何とも「慈悲深い」命令を政府に出しているのですが、これを受けて壁をちょこっと西に動かしてその東側の街道に「反テロリスト」の施設を作る、つまりパレスチナ人には使わせない、というこれまた「慈悲深い」決定をしたようです。
ガザ地区などからの入植引き上げは与党リクード党からも反対を受けながらシャロンが単独で決めたようですが、そうでもしないとイスラエルに対する風当たりをかわしきれない、という危機感があるのでしょう。とにかくヨーロッパのテレビなどでは、イスラエルによるパレスチナ人の殺害は毎日のように伝えられていますから。(日本人とアメリカ人くらいかな、何にも知らないのは。)
シャロンも、シオニスト極右勢力に殺されないうちに分離壁の既成事実を作り上げてしまおうと必死なのでしょう。