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田原総一朗氏の奥さんの葬儀に参列した小泉首相
2004.8.22
http://www.parody-times.com/col_new/col_new.html
「サンデープロジェクト」のキャスターとしてお馴染みの田原総一朗氏の奥さん(67)が亡くなった。謹んでお悔やみを申し上げたいと思う。
実は日曜日(22日)の午前中、何気なく見ていたテレビのバラエティー番組(局と番組名は覚えていない)で田原氏の奥さんの葬儀の模様が紹介されたのだが、なんと小泉首相をはじめ与野党の大物議員までが列席していたのだ。「えっ、もしかしたら中曽根さんが死んだの?」と錯覚を起こすほどの政治色の強いものに見えた。
★ここでよく考えてみる必要がある。一ジャーナリストの妻が死んだら政治家は葬儀に駆けつけるべきか?という問題だ。いみじくも一国の総理は公人である。靖国神社の参拝も問題ありだが今回の首相の葬儀参列は「勇み足」ではないのか。意外だったのは年金未納問題で「党代表を辞任すべきだ!」と番組で田原氏から糾弾され釈明のチャンスを失った民主党の菅さんまでが坊主頭で列席していたことだ。葬儀の案内を受け取った菅さんは恐らく列席すべきかどうか大いに迷ったことだろう。心情的には参列したくなかったはずだ。小泉首相以下、政治家たちは「この際、列席して恩を売っておけばテレビで批判されることもないだろう」としたたかな打算が働いたかもしれない。ある意味で政治家として当然の行為だがだからと言って許されるべきことではない。
★それではジャーナリストの田原氏に問題がまったくないか、と言えば絶対にそんなことはない。その理由は明らかだ。政治家に対して"恩を売ったり買ったり"する事は世間一般では「癒着」とか「馴れ合い」という。小泉首相とのインタビューの際に「先日は妻の葬儀に参列いただき誠にありがとうございます」と挨拶してから追及を始めることが可能だろうか?
田原氏はこう釈明するかも知れない。「葬儀の案内状など出していないのに首相や菅さんたちの政治家がどこかで嗅ぎつけて勝手に参列したんですよ」と。しかし、これはいかにも考えにくい話だ。
★田原氏とともに問題なのはテレビ朝日である。もし田原氏が政治家にも案内を出したい、と言ったとしたら「おやめなさい」と進言すべきだし、もしテレ朝が「政治家にも出しましょう」と言ったとしたら、これはもう「報道の死」を意味する。