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アスナール、米国議会の金メダルを2百万ユーロの公金を使って「買った」!?
7月22日のスペインの各新聞とテレビニュースは大騒ぎになっています。ラジオ放送局カデナ・セール(マドリッド)が、旧アスナール政権がワシントンの議会ロビーである弁護士事務所に合計2百万ユーロ(約2億6千万円)の公金を支払っていたことと、その弁護士事務所が米国議員に工作してアスナールに米国議会金メダルを授与するように働きかけていた、ということをスッパ抜いたからです。しかも元外相アナ・パラシオも、その弁護士事務所に大金を払ったことを認めました。ただしアスナールの金メダル授与とは無関係だ、と言っていますが。
アスナールの金メダルに関しては次の私からの阿修羅投稿を参照してください。
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http://www.asyura2.com/0403/war49/msg/716.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 3 月 19 日 07:48:17
アメリカ議会がアスナールに「金メダル」を贈るそうな【「銀」で十分!との声も】
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各新聞とも大々的に報じています。見出しは様々ですが内容はほぼ同じですので、要約してお知らせします。
まず、カデナ・セールが元外務次官ラモン・ヒル・カサレスとのインタビューで、弁護士事務所で米国議会ロビーとして有名な「パイパー・ランドニック」と米国内での活動のために合計で約2百万ユーロに上る契約をしてそのかなりの部分をすでに支払っている、ということを明らかにしました。スペイン政府を代表して契約を結んだのは元米国大使ハビエル・ルペルスです。さらにカデナ・セールは、この弁護士事務所がアスナールに米国議会の金メダルを授与するように、今年の1月ごろから米国の国会議員に働きかけていたことも明らかにしました。
これに対して元外相アナ・パラシオもこの「ロビーイスト」と契約を交わしていたことは認めましたが、「アスナールへの金メダルの授与は昨年の5月から議会の一部で検討が始められていたことで、この弁護士事務所の仕事とは関係が無い。」と「金メダル買い」の疑いを否定して「この弁護士事務所は多くの国々と契約を結んでいる。たとえばイギリスとかフランスとか・・・。」と語りました。
以下は各新聞の見出しです。
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『アスナール、米国議会の金メダルをもらうために「ロビー」に公金を支払った可能性』(ABC)
http://www.abc.es/abc/pg040722/actualidad/nacional/politica/200407/22/Aznar.asp
『パラシオは、アスナールへの米国議会の金メダル授与に尽力した「ロビー」に外交資金を支払ったことを認める』(エル・ムンド)
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/07/22/espana/1090519807.html
『アスナール、米国議会の金メダルを手に入れるために公金を使った』(エル・ペリオディコ)
http://www.elperiodico.com/default.asp?idpublicacio_PK=6&idioma=CAS&idnoticia_PK=135657&idseccio_PK=130&h=
『アスナール政府は米国議会の金メダルを手に入れるために公金を「ロビー」に支払った』(エル・パイス)
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?d_date=&xref=20040722elpepunac_9&type=Tes&anchor=elpporesp
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アナ・パラシオは、この弁護士事務所はイギリスなども契約している、と言っていますが、実はブレアーもこの米国議会金メダルをもらっているのです。語るに落ちた、というところでしょう。しかもこの金メダル授与の理由が「対テロ戦争に尽くした」ということであり、先ほどのアナ・パラシオ元外相は「昨年の5月から議会の一部で検討が始められていた」と口を滑らせたのですが、要するにブッシュのイラク戦争への協力を称えての授与なのは明らかです。
このスキャンダルがアメリカに飛び火する可能性は小さいでしょうが、これが世界中に知れ渡ると、アメリカの権威がますます落ちていくかもしれません。ところで小泉が米国議会から金メダルをもらう、なんて話はまだ無いんでしょうかね。実質的にはアスナールよりもはるかに大きくブッシュに尽くしているように思えるのですが。
もちろん現与党の社会労働者党も統一左翼連合などの会派も、一斉に国民党追及の構えを見せています。311調査委員会でも旧アスナール政権に対する風当たりがきつくなっているのですが、これで恐らく過去8年間政権を握っていた国民党は、それこそ「解党的出直し」をしない限り立ち直ることが難しい情勢になる可能性が高いと言えます。
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しかし私は、これは欧米の「真の支配者」の意思ではないか、と疑っています。311調査委員会が終盤を迎えて来週から元政府閣僚などの政治家の証人喚問が行われる時期に、それもあくまでETAに固執した国民党政権への疑惑がますます膨らんでいる最中に、こんな情報がいきなりリークされること自体が偶然とは思えないものを感じます。そもそもこのラジオ局カデナ・セールは、新聞ABCと並んで「裏」からの情報リークを取り扱うマスコミのようで、政治スキャンダルはこの2箇所からよく漏らされるみたいです。今までの「新フランコ主義」国民党はもうその役割を終えたのでしょう。
これは私の予感ですが、スペイン国民党は8年間の政権の垢を落としきって、次の世代、たとえば25年前にフランコ独裁体制を一掃した「民主化の英雄」アドルフォ・スアレスの息子アドルフォ・スアレスJr.やアスナールの娘婿アレハンドロ・アガッグ(共にオプス・デイですが)などにバトンタッチした上で、いずれ新しい形で再び欧州政治の中に大きく登場するのではないでしょうか。王家も現皇太子が結婚後ひげ面になって盛んに外交面で活躍を始めている様子です。