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米軍、西太平洋に武器集積船 「海上基地」構想も
http://www.asahi.com/international/update/0721/002.html
世界規模の再編を進める米軍が、西太平洋に、遠方への展開能力を大幅に強化する新型の事前集積船を配備する計画であることが20日、分かった。紛争地域の近くに地上基地を確保できない場合などに、海兵隊など地上部隊の武器を搭載する事前集積船を中心とした船団を組み、出撃拠点となる「海上基地」として使う構想もある。
新型事前集積船を主に利用するとみられる海兵隊は、海軍の強襲揚陸艦で陸地へ運ばれる。米海軍高官によると、この事前集積船の形は、空母に似た平らな甲板を持ち、数十機の航空機を搭載できるものが有力だ。07年に建造を始める予定。配備先は、西太平洋のグアムが有力だが、太平洋地域の他の国になる可能性もあるという。
ラムズフェルド国防長官が進める米軍再編は、軍の展開能力の強化をうたい、武器などをあらかじめ出撃拠点に集積しておく「事前集積」が柱の一つとなっている。米海軍には、強襲揚陸艦など多数の艦船と防空用の戦闘機などを組み合わせ、「海上基地」として運用する構想がある。新型事前集積船はその中核と位置づけられる。海兵隊や陸軍がいったん上陸して作戦に従事した後も、「海上基地」へ戻って補給などを受け、再び出動できる。
「海上基地」構想は、昨年のイラク戦争で、トルコが米軍の受け入れを認めず、作戦に支障が出たことなどから、米軍内での検討、研究が本格化した。
海兵隊用の事前集積船は西太平洋のグアム、インド洋のディエゴガルシア、地中海の3カ所にあるが、いまは長期間、繰り返し補給する能力はない。
米海軍トップのクラーク作戦部長は02年、地上の基地の利用が難しくなりつつあるとして、海上を拠点に地上兵力を展開する構想を打ち出した。ただ、「海上基地」の実現に向けては、作戦地域までの兵力運搬や、財源などの面で問題があると指摘する声もある。
米軍の動向に詳しいNPO法人「ピースデポ」(横浜市)の梅林宏道代表は「(『海上基地』が実現すれば)米軍の補給の拠点となっている沖縄の基地の負担が軽減される可能性がある。ただ、『海上基地』と言っても、物資を積む地上の拠点も必要になるだろう。アジアやインド方面に展開するときには、沖縄や岩国など大きな埠頭(ふとう)の建設計画がある在日米軍基地に立ち寄る可能性もあり、そうした場合、基地の負担が増えることも考えられる」と話している。
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〈事前集積船〉 戦車から食糧、修理部品まで作戦に必要な物品を積んだ船を呼ぶ。海兵隊については、世界に三つある海兵遠征軍に4、5隻ずつ付属し、計16隻ある(満載排水量約3万4000トン〜5万5000トン)。ふだんは太平洋、インド洋、地中海の計3カ所に配置されている。部隊が作戦地域に展開する時、近くの海域に出動する。一般的に、作戦を30日間支える能力を持つ。他に陸海空軍用の洋上事前集積船がある。
(07/21 03:16)