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政府高官、「調査中」を表明/軍事行動には否定的
【ワシントン=近藤豊和】ブッシュ米政権首脳や高官らからイランと米中枢同時テロとの関係をめぐる発言が相次いでいる。こうした中「二期目はイラン政権の転覆を図る」などとした米政府高官の発言も報じられ、急激にイラン問題がクローズアップされてきているが、ホワイトハウスは推測情報が必要以上に拡大することにも警戒を強めている。
「イランを危険視するような発言が続き、イラク戦争に突入する前の初期段階に似ている」
十九日のホワイトハウスのマクレラン報道官の記者会見で、こうした質問が続いた。
イランをめぐる発言とは、ブッシュ米大統領が十九日に、「われわれはすべての事実が知りたい」などと述べ、イランの米中枢同時テロへの関与の有無を判断するため調査が続けられていることを記者団に表明したのをはじめ、マクローリン米中央情報局(CIA)長官代行がFOXニュースのインタビューで、「米中枢同時テロの実行犯十九人のうち八人前後が、テロ前にイランに入国していた」と述べたことを指している。
また、近く公表予定の米中枢同時テロの独立調査委員会の報告書でも、イランと国際テロ組織アルカーイダの関係を示す新たな証拠が明らかにされると米国内報道は指摘している。
さらには、十七日付の英紙タイムズは、十一月の大統領選でブッシュ大統領が再選された場合、米国が軍事行動でなく、イラン反体制派の支援を強化して、現政権の転覆を図る−との米政府高官の見方も報じている。
急激に拡大したイラン問題について、マクレラン報道官は「イランと米中枢同時テロの関係を示す明白な証拠はあるわけではない」と鎮静化に努めた。
しかし一方で、同報道官は、イランの潜在的問題点はブッシュ政権が発足直後から懸念し続けてきたことと指摘し、「イラン国内に潜伏しているアルカーイダのメンバーの引き渡し要請や、核開発の放棄をわれわれは進めている」と強調した。
ただ、報道官は「さまざまな脅威には、さまざまな対処の仕方がある」と述べ、イランをめぐる問題の解決のために、米国がイラク同様に軍事行動を起こすのではないかとの性急な観測を広げることに対しては強く牽制(けんせい)した。
◇
【「対テロ戦争」に関する米国とイランの動き】
≪02年≫
1月 ブッシュ大統領、一般教書演説でイラク、北朝鮮とならび「悪の枢軸」と批判
03年
2月 米中央情報局(CIA)のテネット長官、アルカーイダがイラン国内に拠点と上院公聴会で証言。イラン、テネット証言を否定し、アルカーイダのメンバーとみられる500人以上を拘束と公表
5月 サウジアラビアでの爆弾テロがイランのアルカーイダの指示によるとして、米がイラク、アフガニスタンをめぐるイランとの非公式協議を中断
8月 イラン、「アルカーイダがもくろんだ広範なテロはわが国の情報機関が完全阻止」と声明。拘束者の米への引き渡しは拒否
≪04年≫
4月 イラクのシーア派急進派指導者、サドル師と米軍の対立で、米がイランに仲裁要請(産経新聞)