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中国、海洋資源開発を加速…周辺国との摩擦不可避
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040717id23.htm
【北京=佐伯聡士】「海洋強国」建設を国家戦略の一つに掲げる中国が、海洋資源獲得に向けた動きを加速している。石油・天然ガスなどの資源増産が、最優先の国家目標である経済成長を続けていく上で欠かせないためだ。
東シナ海の日中中間線近くで中国が進める天然ガス田開発は、日中間の新たな懸案になった。中国の動きが、今後も周辺国との摩擦を生むことは、避けられない見通しだ。
東シナ海での日中間摩擦がすでに表面化していた6月下旬、温家宝首相は関係機関に対し、海洋資源などの探査・開発をいっそう強化するよう指示した。
共産党機関紙・人民日報が発行する国際問題専門紙「環球時報」によると、昨年時点で、計25の海上油田・ガス田で開発が進んでおり、石油年産量は2000万トン以上に達しているという。温首相の指示は、この動きをさらに加速させる国家意思の表明といえる。
そのための準備も、かなり整った模様だ。
中国はこれまで、尖閣諸島周辺の東シナ海や、ベトナム沖の南シナ海など、近隣国を刺激する海域も含む近海で、資源の本格的開発の前提となる綿密な海洋調査活動を進めてきた。
科学技術省系の月刊誌「中国科技財富」によると、中国が「管轄海域」で行った全面的な海洋地質調査により、今年初めまでに351億トン—404億トンに上る石油・天然ガスがある可能性が判明したという。
中国のエネルギー事情は、高度成長が続くにつれ、厳しさを増している。2003年は石油輸入が9000万トンを突破し、今年は1億2000万トンを超える見通しだ。中国地質科学院の予測では、石油輸入量は2020年に約5億トンに達し、輸入依存度は約70%となる。エネルギー安全保障上の理由で、自給率低下をなるべく抑えたい中国にとって、陸上の石油開発が頭打ちの現状では、海洋での石油・天然ガス増産が急務だ。
エネルギー安全保障は、資源輸送でも極めて重視されている。「環球時報」は14日、現在90%に上る外国タンカーへの依存度を、5年以内に70%程度にする見通しだと伝えた。
海洋資源開発の事実上の“後ろ盾”となる海軍は、遠洋作戦能力の向上を目指している。熊光楷・副総参謀長は今年、「当面、空母をもつ計画はない」と語ったとされる。外交筋の間では、「将来的には、空母戦闘群の創設が中国の視野に入っていることは間違いない」との観測も出ている。
(2004/7/17/22:34 読売新聞)