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7・15 マスコミ報道の裏を読む
銀行統合
東京三菱銀行とUJFの大合併問題が大きく報じられている。しかしこの事の意味を理解している一般の国民はどの程度いるのか。そもそもこれまでその健全性を誰も疑わなかった日本の銀行が、ここ二、三年の間に何故急に危機的状況になり合併なくしては生存できなくなったのか。護送船団方式に守られて日本の優良企業の代表であった銀行が、何故急にかくも弱くなったのか。世上言われていることは巨額の不良債権による経営の悪化である。しかし不良債権問題は今に始まった事ではないし不良債権を抱えるだけで会社が危機に落ち込む事はない。銀行の健全性を示す基準が米国とEUの合意により国際会計基準とされ、これに基づいて自己資本比率が高まった為である。財務省により債権回収の圧力が一気に高められたからである。
この点に関連して15日の各紙には、国際会計基準と日本基準の調整について国際会計基準理事会のデービッド・トゥイーデイー議長が日本と協議会を設置する方針を明らかにしたと報じている。国際会計基準理事会はこれまで世界の資本市場をリードする米国と優先的に会計基準の統合を進めてきたが、やっとこれまで蚊帳の外に置かれてきた日本が、協議に参加させてもらえる。しかしそれも「2006年までに議論をまとめる事は不可能でない」という悠長なものだ。その頃までには日本の銀行の統合は終わっている。米国の言いなりになって日本の銀行をむやみに潰したり、米国のハゲタカファンドに売り渡した財務官僚の責任を問う声がでないのは何故か。ここにもお上のすることには逆らえないと言う泣き寝入りの日本の民の弱さがある。
在日米軍の再編成
15日付の毎日新聞一面に日本と米国の事務当局がサンフランシスコで在日米軍の再編成について協議するとの記事が出ていた。毎日新聞のスクープによると、そこで米国側が提示してくる案の概要は空軍はグアムと横田の司令部を横田に統合し、陸軍は米ワシントン州にある第一軍団司令部を日本の座間に移し同時に在日米軍司令部を横田から座間へ移す、在沖縄海兵隊の一部を日本本土に分散移転するなどである。これだけでは素人はよくわからないが、要するに在日米陸海空軍の役割が強化されるばかりでなく活動範囲を中東地域まで念頭に置いたものにするということである。これは「極東条項」を定めた日米安保条約をますます逸脱し日本の自衛隊が米軍と一体化していくものである。このような国の安保政策の根幹にかかわるものが外務省と防衛庁の課長クラスのレベルで国民の目の届かないところで協議されるとは由々しい事である。
おりしも米国は在韓米軍の大幅削減を決定する一方でそれを補うための装備の近代化をすすめようとしている。これを機会にノムヒョン大統領は「10年以内に自主国防の基礎をつくりたい」と同盟関係の再定義を求めた。この動きに米国は反発し米韓同盟の行方に相互不信がうまれつつあると報じられているが、韓国の世論調査では「10代から40代の多数は、北朝鮮より米国を脅威の対象と考え、同盟相手として中国を選ぶ」という。 これに比較して日本はますます米国の希望にそった追従に邁進しつつある。外務、防衛官僚はあくまでも秘密事項であるとして在日米軍に関する交渉経緯を明らかにしないであろうが、この問題こそ国民の前で十分な説明がなされなければならないのである
ジェンキンス氏報道のかげで見落とされてならないもの
曽我ひとみさんの家族が18日に急遽日本に帰ってくるという。しばらくはこのニュースが流され続けるであろう。あれほど騒がれた地村さん、蓮池さんの子供たちの帰国についても今はすっかり報道されなくなった。曽我さんの家族の事も大騒ぎのあとに静かになるのであろう。はやくそうなってほしい。彼らが一日も早くプライバシーのある普通の生活にもどることが彼らの幸せにとって一番望まれるからだけではない。フィーバー報道のかげで重要な事が見落とされてはならないと思うからである。
いきなりジェンキンスさんの健康問題が騒がれ始めたことに不明な感を抱くのは私だけではあるまい。手術の傷口が傷むとはどういうことなのか、その他にも内臓がわるいということであるが具体的病名が明らかにされないまま「命に別状がないが検査を要する」とはどういうことなのか、付き添いの医師がどこまで専門的に判断できるのか、インドネシアにはすぐれた病院があるにもかかわらず、英語の通じない日本の病院に緊急に連れてくる必要があるのか。マスコミはなにも質問をすることなく外務省職員の発表をそのまま画一的に流している。その局の報道振りも文言が同じである。
その同じテレビが戸塚某という元国会議員が北朝鮮を訪れ新しい情報を得たと伝えている。韓国側の高官が「2002年9月の小泉首相訪朝のときの情報はあわてて調査したものであり不正確であった、拉致したのは一部の人間が勝手に行ったものであるので更なる調査は困難である」などと意味不明なことを戸塚氏に答えたと言う。こんな重要な発言を今の時点で何故戸塚某という第三者を通じて北朝鮮側は伝えてきたのか。5月22日に小泉首相が訪朝したばかりである。この程度の発言は何故小泉首相に金正日から伝えられなかったのか。外務官僚はこんなことを戸塚氏から発表されて平気でいられるものだ。5月22日以降の外交交渉では何を北朝鮮側と話し合ってきたのか。それとも隠していたものを戸塚氏が勝手にしゃべったと言う事なのか。いずれにしても不明のままにされている邦人の存否という最も重要な問題についての北朝鮮側との交渉状況については何の進展もないにもかかわらず、曽我ひとみさんの家族の事ばかりニュースになるのはいかにも片手落ちである。それにしても中山参与と言う人は何者か。家族に同行して身の回りの近況を話すだけで高額の給与をもらえるなんて羨ましいのを通り越して不合理を感じる。これ以上彼女を雇い続ける必要があるのか。
http://www.amaki.info/