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フセイン元大統領出廷
フセイン元大統領は1日、特別法廷に姿を見せましたが、人定質問に「私はサッダーム・フセイン。イラクの大統領」と答えた後、告発の内容を否認、7つの罪状に対して「これは茶番だ」と決め付けました。
黒い背広に身を固めたフセイン氏は、拘束時よりかなりやせていますが、その分眼光の鋭さと共にカリスマ性を取り戻した感があります。カメラと少数の代表取材陣を終始意識し、無罪を主張しました。7つの罪状が読み上げられると、フセイン氏は1990年8月-91年2月のクウェート侵略に言及し、、「クウェートはイラクの領土である。だから侵略ではないのだ」と反論、「ブッシュこそが犯罪者だ」とやり返しました。
罪状認否は30分ほどのもので、あくまでも長く続くであろう裁判のプロローグの様相だったと出席したジャーナリストは語っています。
法廷は、バグダッド空港の近くにあり、元大統領の身柄が空港内又はその付近にある収容所で拘束されているとの憶測を裏付ける形になりました。
7つの罪に「イラン・イラク戦争」で旧政権が行なったイランに対する毒ガス攻撃が含まれていないのは、様々な憶測を生んでいますが、先日「私の視点」でご紹介したように恐らく新政権のアッラーウィ首相がそれに関わった可能性があるためでしょう。
フセイン人気
特別法廷に出てきたフセイン氏の映像はアラブ諸国でも紹介され、というか深夜まで「フセイン映像一色」でTV画面が埋められました。逮捕された時と比べ、精悍さを増し、威圧的に話すフセイン氏は、アメリカの狙いとは逆に、民衆の人気を得ています。
主権移譲をより効果的にとの狙いで、フセイン氏をTVカメラの前に引きずり出したわけですが、ブッシュ氏の打つ手がまたまた裏目に出ました。
3日には、イラク各地で「フセイン支持」のデモが数ヶ所で起きました。
そうした「フセイン人気」を快く思わないシーア派社会からマリク・アル・ハッサン司法相が「フセインの弁護団が来たら八つ裂きにしてやる」とするなど幾つかの不用意な発言がなされ、フセイン支持母体であるスンニ派社会との間で軋轢が生まれかねない雰囲気になってきました。
浅井久仁臣(あさいくにおみ)
http://www.asaikuniomi.com/index.htm