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2004年7月7日
イラク派遣訓練公開 滝沢の駐屯地
イラク復興支援のため派遣準備を進める陸上自衛隊第九師団(司令部・青森市)は6日、滝沢村の岩手駐屯地で派遣準備訓練の1部を報道機関に公開した。第九師団は本県と青森、秋田の各駐屯地から派遣要員候補者の選抜を終え、8月に出発する予定。イラク多国籍軍の自衛隊参加に賛否がある一方で、準備は着々と進んでおり、ヘルメットに「日の丸」が付いた迷彩服姿の隊員には緊張感が漂った。
同師団のイラク派遣訓練の公開は初めて。派遣要員候補者約30人が参加し、現地サマワで行う活動を披露した。
給水隊は、東ティモールの国連平和維持活動(PKO)でも使用された浄水セットで水を浄化。水質を検査し、タンク車に配水した。インフラ整備などを担う施設隊は、自動小銃を手に周囲を警戒しながら、整地用車で作業に当たった。
実際に使用される装輪装甲車や軽装甲機動車、重さ10キロを超す防弾チョッキ、自動小銃などの装備も展示。現地で活動する隊員の装着品は20−30キロに達するという。
第九師団司令部の高橋良一広報室長は「技術的に問題はなく、装備の重さに慣れ活動できるよう訓練を重ねてきた。隊員たちの士気は高く、意欲に燃えている。いつでも行けるレベルになっている」と強調した。
同師団は今年2月から各部隊ごとに訓練を開始し、派遣要員の選抜を進めてきた。派遣要員候補者数、各駐屯地の内訳などは明らかにしていないが、8月に計450人を3派に分けて派遣する計画。任期は3カ月。11月以降は宮城、山形、福島の南東北3県に駐屯する第六師団の派遣が想定されている。
今後は部隊編成命令を経て防衛庁長官が派遣命令を出す予定。北部方面隊(総監部・札幌市)のケースでは、1月26日に派遣命令が出され、2月1日に隊旗授与式、3日には第一陣が出発している。
【写真=イラク派遣訓練で水の浄化作業を公開する給水隊=陸上自衛隊岩手駐屯地】
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