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311調査委員会の経過報告:矛盾だらけ、バラバラ証言
現在マドリッドでスペイン国会による311事件の調査委員会の証人喚問が行われていますが、その様子をご報告します。
今までにもお知らせしましたが、この委員会は、それが「イスラム・テロ」であるとすれば、最も重要な情報であるはずのCNI(国家中央情報局)の数多くの機密データ、モサド・CIAなどのヨーロッパとスペイン国内でのアルカイダに関するデータが全く公開されないままスタートしました。
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http://www.asyura2.com/0406/war57/msg/299.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 7 月 03 日 07:33:10
311委員会は、モサド、CIA資料等、肝心の資料を公開できず
http://www.asyura2.com/0406/war57/msg/316.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2004 年 7 月 03 日 17:27:03
緊急報告:超姑息な手段を使ってスペイン政府が突然すべてのCNI資料を公開拒否
『311委員会は19の鍵を握るCNIの機密書類無しで開始』(7月6日付新聞ABC)
http://www.abc.es/abc/pg040706/actualidad/nacional/terrorismo/200407/06/NAC-NAC-036.asp
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証人喚問では、まず3月11日当日に、起爆装置とコーランのテープが積んであった盗難車のバンとそれに対する警察の捜査を目撃したマドリッド近郊アルカラーのビルの門衛と、その捜査を担当したアルカラーの警察署所長の二人が証言しました。ところがこの二人の証言が全く食い違ったのです。
このバンは「怪しい車がある」という『市民の通報』を受けたアルカラー警察によって午前11前に見つかり、一部始終を見ていた門衛は「正午までにはバンから起爆装置とテープを警察が取り出していた」と証言しましたが、アルカラーの警察署所長は「車をマドリッドに運んでから調べたので午後5時まで起爆装置は見つかったことを知らなかった」と証言しました。さらに門衛は「警察署員の一人が犯人はETAではないと言っていた」と証言しましたが、警察署長は全く逆に「警察はETAと推定していた」と証言しました。
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『門衛と警察の証言が食い違い』(7月6日付エル・ムンド)
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/07/06/espana/1089114910.html
『311の最初の証人は委員会に矛盾したことを言った』(7月7日付エル・ペリオディコ)
http://www.elperiodico.com/default.asp?idpublicacio_PK=5&idioma=CAS&idnoticia_PK=131845&idseccio_PK=4&h=040707
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次に2日目に、「不発弾」となったカバンの中の爆発物が、ETAが通常使用していたものかどうか、でも証人によって大幅な食い違いが表れました。
国家警察爆発物処理班の責任者は「爆発物処理班では、発見されたダイナマイトがETAが普段使用していたもの(Titadine)と同じだった、など、誰一人として言わなかった」と断言しました。実は3月11日の昼過ぎの閣議で内相アセベスは、この爆薬が「ETAのものである、という報告を受けた」と発表しているのです。
爆発物処理班は次の日の12日早朝までどの種類のダイナマイトであるとも判明しなかった、と証言しました。(爆発物の専門家が未使用のダイナマイトを見て長時間種類が判明しない、というのも、馬鹿げていますが。)ところが驚くべきことに、警察幹部と国家防衛隊幹部は、11日の昼過ぎには「爆薬はETAのものである」という報告を受けていた、というのです。
誰がそのような報告をしたのか、という点に関しては、「保安担当責任者のサンチアゴ某ではなかったかと推測する」とか「防衛隊員の一人」というような、証人喚問とは思えないいい加減な「証言」になっています。そしてどちらも「電話で報告を受けた」そうですが、エル・ムンドの記事によりますと「電話が誰からだったのか、は全く明確ではない」ということです。
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『爆発物処理班は311の爆薬がETAのものだったとは全く言っていない』(7月7日付エル・ムンド)
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/07/07/espana/1089166947.html
『警察幹部は311の爆発物がETAのものであるとの報告を受けた』(7月7日付エル・ムンド)
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/07/07/espana/1089219452.html
『爆発物処理班は12日までGOMA2であることを確認できなかった』(7月7日付ABC)
http://www.abc.es/abc/pg040707/actualidad/nacional/terrorismo/200407/07/goma.asp
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そして、2日後の3月13日に、内相アセベスがいまだにETAが犯人の第一候補であると主張し続けていたときには、すでに警察は、ETAの可能性を完全に捨てて「イスラム・テログループの犯行である」と断定していたことが証言されています。
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『警察は3月13日にはすでに、アセベスがETAを第一にしていたにもかかわらず、イスラム系の犯行とみなしていた』7月7日付エル・ムンド)
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/07/07/espana/1089204010.html
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肝心要のヨーロッパとスペイン国内での「アルカイダ」のデータも全く無いまま、このようなデタラメな「証言」を元に、何が「解明」されるのか、さっぱり分かりませんが、少なくともこのデタラメさの中で、国民党前政権のいい加減さと「イスラム・テロ」の恐怖という既成事実だけが作られていくのでしょう。まともに考えようとする人間を混乱させるだけの「調査委員会」としか思えません。無くなった192名の人々が浮かばれません。近未来に、こんな悲劇と茶番劇がヨーロッパ内で、第2、第3と繰り広げられるのでしょうか。
それにしても、もし国民党前政が警察と国家防衛隊の「ETAだ」という報告だけを信じきって自滅した、というのなら、では警察や国家防衛隊に「ETAの爆薬だ」と電話で「報告した」ものはいったい誰なのか。
どう見ても彼らの証言には信憑性が感じられません。むしろ、警察と国家防衛隊の内部に深刻な分裂と対立があり、一部が国民党政権を嵌めるために(むろんバックにはもっと大きな、おそらく外国の諜報機関があったと思うほうが良いでしょうが)偽情報を作り上げて流し、その事実を覆い隠すために口裏を合わせて「誰かからの電話」を「証言した」と考えるべきでしょう。
しかし、旧政権内部で、誰一人として「おかしい」と思う者がいなかったのでしょうか。あるいは「おかしい」と思っても口に出せない何かの圧力があったのでしょうか。所詮は政治家などその背後に暗躍する者たちの操り人形でしかないのでしょうから、「自殺」を命じられたら唯々諾々としてそれに従う以外には無いのでしょうが。
こうしてみると、やはりこの委員会に資料提供を拒否したモサド、CIA、MI6、CNIなどが、真の仕掛け人である可能性が高まったのではないでしょうか。いずれにせよこの311マドリッドは、911と異なり写真やビデオなどの検証可能な物的データがほとんど無いため、新聞を通しての「大本営発表」を注意深く観察しながらその筋道の「ほころび」を発見し、大胆な推測で仮説を組み立てていくしかないのでしょう。
また新たな展開があり次第、ご報告します。