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2004/07/07のBlog
バグダッド市街戦/後味悪い取材
[ 23:30 ] [ イラク ]
http://www.doblog.com/weblog/myblog/10644
ファルージャ報告の続きを書こうとしていたら、バグダッドでも、今朝から爆発だの銃撃戦だの始まった。私の携帯にも、友人A(パレスチナ人)からバグダッド中心サダム宮殿の近く、アラマハニア地区の市街地で、イラク警察と反米武装勢力が激しい銃撃戦を行っているとの情報が入った。
あちこちの道路が封鎖されているので、現場近くまでたどり着くまで、1時間近くかかった。成り行きで米軍の部隊と合流、同行取材になり、徒歩で米軍の戦車や装甲車の後を追う。上空には軍用ヘリ・ブラックホークが旋回しているが、武装勢力がロケット砲を撃ったら撃墜されそうなくらい、低く飛んでいる。通りには、人影は少なく、住人は皆、家の中で息を潜めていた。しばらく歩くと、高層住宅の近くまで来たが、そこで銃声が。反射的に物陰に隠れるが、音は少し遠い。それに音からして恐らくカラシニコフ銃で、狙撃用のライフルではないから、多分大丈夫だろう。米兵と私を含む報道陣は、恐らく武装勢力がいるだろう高層住宅からやや離れた正面にあるアパートに立てこもり、しばらく様子をうかがう。時折、銃声がするが、あまり激しいものではない。武装勢力の主力はもう撤退を始めたのではないか、と思っていると米軍の装甲車がさらに数台来て、中からわらわらと米兵達が出てきた。応援を得た部隊は例の高層住宅へと接近。米兵や取材陣らの緊張もピークに達する。・・・が、高層住宅には武装勢力はおらず、拍子抜け。
と、そこまでは良かったのだが、米兵らは何を思ったのか、突然、近くの家々に向かい、ドアを蹴破って中に突入。私が呆然として見ていると、イラク人男性らが家の中から連れ出され、壁に向かって座らされ始めた(画像)。さらにその内何人かが連行され、装甲車の中に詰め込まれていく。何でこの人達が拘束されるの?と思っていると「武装勢力を捕まえられなかったんで、誰でもいいから拘束したかったんだろ。報道陣向けのポーズだよ」と通訳K氏。はあ、それってひどいじゃないか。米兵らは満足したのか、装甲車に乗り込み、意気揚々(?)と撤退。ちょうどその時にまた銃声したんだけど、お構いなしに引き上げていく。結局何だったんだ?この作戦は。
釈然としないまま、私がぼーっとしていると、近くのイラク人の家族が、「うちで紅茶でも飲んで行きなさい」という。通訳K氏が「よろこんで」と、ついていってしまったので、私もお邪魔して紅茶をご馳走になるが、何かとても申し訳ない気分である。某新聞の記者にイラク戦争時にエンベッド(埋め込み)取材をして本を出した人がいるが、今日の取材は何とも後味が悪く、私にはエンベッドは向かないなーと思う。