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まだ、他にもお知らせする予定の文章があったのですが、ナブルスで
起きていることを多く伝えるように変更しました。暗殺の事実以外に
は何一つ伝えられていないからです。収録できなかったことは、近日
中にお送りしたいと思っているのですが……。状況がかなりひどく、
今後の推測がつきません。。。
****以下、転送を歓迎します****
○○○ナブルス通信 2004.7.3号○○○
http://www.onweb.to/palestine/
Information on Palestine
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◇contents◇
◇包囲下のナブルス 「暗黒の土曜日」/ナブルス通信編集部 編
◇お知らせ バヌヌさん、イスラエルの核関連企画
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◇包囲下のナブルス 「暗黒の土曜日」
6月24日〜27日にかけて、ナブルスの旧市街は厳しい封鎖状態に置かれ、
レジスタンス活動家7人が一遍に暗殺されました(他にも2名が殺され
ている)。この「作戦」を、イスラエル国防副大臣・ボイム氏は以下の
ように語りました。
「今回の作戦は私たちの『対テロ戦争』への大勝利の証拠だ。この作戦
は続行される。しかし、兵士たちの存在はナブルスの日常生活を妨げる
ものではない。作戦は諜報部の情報により、ピンポイントの方法でナブ
ルスの『テロのインフラ』や『テロリスト』に対してなされる。」
(AP通信、26日付より)
「ピンポイント」。狙撃兵による銃撃はピンポイントでしょう。ミサイ
ル投下も、ダイナマイトによる家の粉砕も。しかし、実際に「作戦」が
市民にもたらすものは、広く深い生活の破壊です。
ナブルスのISM(国際連帯運動)から届いた2通のメールより、この間
のナブルスの様子を追ってみます。(25日付 ISM ナブルス名義、26
日付 Kole名義の文章より抜粋)
「17歳のムハンマドは他の旧市街の住民と同じように外出禁止令下
で屋上に立っているときに、2発の銃弾によって上半身を貫かれた。
ほとんど即死だった。……昨日(24日)よりナブルスの旧市街に住
む3万人の住民が、事実上の自宅軟禁に遭っている。35台以上の軍用
ジープ、装甲兵員輸送車、ハンマーらが鋼鉄の力の輪を作りだしてい
る」
「24日、数十人が負傷し、少なくても5人が重傷となった。…イスラ
エル軍は午後にヤスミンホテルを占領し、作戦本部として使いだし
た。ヤスミナ地区の靴屋は爆破された。たくさんの家が占領されてい
る。また、夜中に多くの地区が家から家への捜索を受けた。金曜の早
朝、バラタ難民キャンプで激しい衝突があったという報告がある。負
傷者も2名。しかし、幸いなことにこの2日間、バラタの状態は比較
的安定していて、静かだ。
兵士たちはそれでも「お尋ね者捜索」を続けると言って、街を守るた
めにパレスチナ人が作った道路封鎖物を取り去り、バリケードを壊
し、ナブルスの旧市街の要所、要所に、ぐるぐるに巻かれた有刺鉄条
線の束でバリアを張り巡らした。(移動をコントロールするのが狙い
だ)。
このような状況に対して、パレスチナ人は幅広い抵抗を行っている。
石を投げることから、デモをすることから、医療救急活動に精を出
す、モスクから民族への愛を謳った歌を大音響で流す、さらには屋上
に出て、取り決められた時間に一斉に「アッラー・アクバル」の唱和
をするというようなことまで。
普段、私がよく見ている屋上に洗濯物を干しにくる何人かの女性たち
は、今日は建物の下に停車している軍用ジープに岩を落としていた。
子どもたちは口笛を吹き、窓から凧をあげて、メディカル・チームに
兵士たちの居場所を通報している。手当をするための適切な場所もそ
れでわかる。これらのことは、ここ数日、みるみる姿を現したコミュ
ニティの挑戦的精神の一部だ」
「私個人はイスラエル兵が狙撃ポイントとして使っている家に、パレ
スチナのメディカル・リリーフ・ソサエティのボランティアが小麦粉
を届けようとして、兵士に押し返されたのを目撃した。何人かのボラ
ンティアは拘束され、6時間後に解放された。他には4人の子どもた
ちが軍の指揮官に拘束されたということがあった。子どもたちの身の
安全と状態を確かめたいとする医療チームのボランティアは完全に拒
絶された。私たちは基本的な治療を必要としている高齢者がいるいく
つもの家に入った。腎臓と肝臓の持病を持つ老人は膀胱の制御を失っ
ていたが、適切な治療を受けさせるために病院に連れていく手だてが
なくなっていた。どこでも、医療ケアのチームは仕事を邪魔されてい
る。ムハンマドが撃たれたときでさえ、救急車はアクセスを長いこと
止められていた」
「アラブの衛星放送では、ナブルスへの侵攻がもちろん伝えられてい
るが、西欧の番組では省かれている。わずかに新聞の数行に書かれる
程度だ。ここには主流メディアのレポーターは駐在していない。この
街が西岸でただ一つ、封鎖された場所で、日常的に軍事作戦を展開さ
れている場所だというのに。ほとんどの記者はエルサレムかラマッ
ラーにいるのを選んでいるので、西岸北部のここ、ナブルスやジェニ
ン、トゥルカレム、カルキリヤ、そして、ガザで続いている占領の現
実は無視されている」(6月25日/ISM ナブルス)
http://www.palsolidarity.org/reports/writings/25Jun04_20_27_18NablusISMNablus.htm
「昨夜(25日)、18歳のふつうの市民、サリームが家のバルコニー
に座っていたところ、頭部を撃ち抜かれて殺された。サリームの兄弟
と父親もイスラエル軍のスナイパーにそのとき撃たれている。父親は
意識不明だが、容態は安定してきた。彼は息子の一人が死に、もう一
人が生命維持装置の下で生きているということを知らない。旧市街が
軍に取り囲まれ、攻撃を受けているこの2日間で、パレスチナ人の死
者は9人になった」
「若いサリームの死の知らせで始まった一日、必要物資は急激になく
なってきている。パレスチナ人のメディカルチームは占拠された市民
の家々に、十分な食べ物と薬を届けることに神経を張り巡らせてい
る。旧市街の市場の通りに散乱しているのは、音響爆弾や催涙弾の
殻、薬莢、こなごなになった瓶、鉄条線、破壊されたバリケード。細
い路地のここ、かしこには軍とイスラエル国境警察のパトロール、そ
して装甲車。外出禁止令をしいて、活動を続けているメディカル・ボ
ランティアたちを何度も拘束し、脅している」
「私が個人的に目撃したこと:兵士に嫌がらせをされて、パニック状
態になった女性。べつの高齢の女性は、医療手当を受けていた緊急車
輌の中を軍の指揮官が捜索すると言って、怯えきっていた。メディカ
ル・リリーフのスタッフの女性は手のひらに受けた銃弾の傷を縫い合
わせていた。兵士に怪我をさせられ、軍のジープに轢かれそうになっ
た少年は、ボランティアに救い出され、足の怪我の手当を受けてい
た」
「[暗殺されたアルアクサー団のリーダー]ナイーフの死はここの多
くの人々にとって、とりわけ手ひどい一撃になった。インティファー
ダへの一撃と言ってもよい。私はパレスチナに来て今まで、これほど
多くの人々がまったく制御できない状態で泣き、悲しみに喘ぐのを見
たことがなかった。経験を積んだ医師たち、警察の隊長、闘士たち─
─占領のもとで多くの死を間近に長年見てきたすべてのもの──が、
泣き崩れていた。今日、ここで起こった暗殺という事件はナブルスの
すべての人たちの心に深い痛みを与えたに違いない。……ナイーフ
は、ジェニンのザカリヤ・ズベイディ[同じくイスラエルが標的にし
ているファタハ系のリーダーの一人]と同様に、イスラエルやエジプ
トやアメリカが承認を与えるパレスチナ治安部隊に、将来的にアルア
クサー団が統合されることに反対していた。」(6月26日/コール
『A Black Saturday』)
http://www.palsolidarity.org/reports/writings/26Jun04_20_28_59NablusKole.htm
(以上は抜粋、ダイジェストにしたもので、正確な訳文ではありません)
**
一端、軍が完全包囲を解いていたナブルスの旧市街ですが、7月1日
(木)に再び60〜70台の軍用車輌が取り囲み、他の地域から隔絶させ
て、外出禁止令を敷いたという知らせが入っています。メディカル・
チームもその包囲の中に入ることを禁じられました。旧市街の外に怒っ
た他の地域の住人が押し寄せ、投石し、数人が負傷している様子です。
中で起こっていることは、詳しくわかっていません。数軒の家が攻撃さ
れ、住民は外に出され、家具や財産が壊されているようです。
2日(金)の朝には、イスラエル軍はナブルス近郊のバラータ難民キャ
ンプにも侵攻しています。
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[その他の気になるニュース]7月3日早朝までの分
・2日、ガザで4人がイスラエル軍によって殺された。ベイト・ハヌー
ンで2人、ネツァリーム付近で1人、ラファで1人。ネツァリームで殺さ
れた男性は、精神的障害を持っていたと書かれている。
・2005年の「ガザ撤退」まで、ガザ北部に軍が駐留を続けるとイスラ
エル国防相が発表。
・「国際司法裁判所の裁定には従わない」ホワイトハウスを訪れている
イスラエルのシャローム外相は隔離壁に関するハーグ国際司法裁判所の
裁定にイスラエルが従う意志がないことを語った。国連総会で何らかの
イスラエル制裁措置が取られないように、対談したコンドリーザ・ライ
スに「米国はできる限りのことをしてくれ」とお願いした。
・政治犯としてイスラエルの刑務所に拘束されていたパレスチナ人3人
が、イスラエル人服役囚に煮えたぎる油をかけられ、重傷。顔や胸や足
にひどい火傷を負った3人に対する治療がなされていないため、拘束者
たちは赤十字と人権団体にすぐさま干渉するようアピールしている。
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◇この文章は以下に掲載
http://www.onweb.to/palestine/siryo/nab-kole3jul04.html
◇1日発信の文章は以下に掲載しました
http://www.onweb.to/palestine/siryo/nab1jul04.html
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◇お知らせ イスラエルの核とバヌヌさん関連企画
7月11日(日) 大阪と京都で行われるBBC『イスラエルの秘密兵器』
上映と野間伸次さんによるお話(以下に詳細情報)
大阪:<http://amnesty.or.jp/cgi-local/news.cgi>
京都:<http://www.onweb.to/palestine/sabo/noma-vanunu04.html>
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◇P-navi info <http://nekokabu.blogtribe.org/>
[ほぼ毎日更新中。編集者ビーの速報、ミニ・インフォ、コラムなど]
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http://www.melma.com/mag/84/m00109484/
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