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イラク情勢ニュース 2004年7月2日 金曜日
[飛耳長目録]
☆ニセの主権移譲では民衆の蜂起は止まらない
ガーディアン 7月1日 英字報道から訳
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☆★ニセの主権移譲では民衆の蜂起は止まらない
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Comment: The resistance campaign is Iraq's real war of liberation
論評: レジスタンス作戦はイラクの真の解放戦争
ガーディアン 7月1日 by Seumas Milne
http://www.guardian.co.uk/comment/story/0,3604,1251120,00.html
自慢げにおこなわれた主権移譲は、ひっそりと秘密のうちになされ
た儀式だった。アメリカの植民地総督ポール・ブレマーが、予想される
レジスタンス側の攻撃にそなえて、二日前倒ししてグリーン・ゾーン内
のイラク人裏切り者政府に実務的権限を移譲したとき、祝賀はまった
くなかった。そして不面目にも、ブッシュとブレアは飛行機で一飛びの
隣国トルコにいながら、彼ら二人組の勝利の訪問さえできなかった。
カール・ローブ(註1)とアラステア・キャンベル(註2)でさえ、イギリス
とアメリカの諜報機関で何年も働いた男が率いる政府の任命が占領
軍から本物の主権を移譲されたと、イラク国民に信じさせるのに苦心
した。
註1 影の首相、政権の実力者、大統領の政治指南役、大統領の
懐刀、 大統領の側近中の側近、筋金入りの保守派、裏方を担う
策士、そし てホワイトハウスで最も忙しい男。カール・ローブ大統
領上級顧問(政策・戦略担当)には、常にこ のような表現が似合
うらしい。 http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k5/150729.htm
(これを含め、註はすべて訳者が補ったもの)
註2 ブレア首相の公報首席。英国人らは彼を「スピン・ドクター(S
pin Doctor)と呼ぶ。スピンドクターとは「ボールにスピン(回
転)
を与え、曲がらせる技に優れた広報専門家」のこと。特に政界で
メディア相手に事実をうまく自分の側に有利に広報する専門家を
いう。事実を多少誇張するという点では、決して肯定的な意味で
はない。
http://japanese.joins.com/html/2003/0701/20030701203327100.html
帝国から与えられた任務という難破船から離れる前に、ブレマーは
今後何年もイラク政府と手を結ぶ一連の政令を発効したが、そのなか
には外国軍兵士と契約者への訴追免除をいう法的措置も含まれてい
た。ブッシュ政府みずからの世論調査によるとアメリカとイギリスを解
放者とみなすのはイラク人の2%であり、おそらくこの2%の人々だけ
が主権移譲に感銘を受けている。残りの大部分の人々にとっては、
14万人のアメリカ軍に守られて、アラバマ州ほどにも独立した機能を
持たない政府への主権移譲は、見えすいたゴマカシなのである。
しかしながら読者諸君はそれを今週のイギリスとアメリカの報道の多
くと区別できないだろう。トップが交代したBBCは、主権移譲に信頼を
与えようと膝を屈した。「アメリカ人はもはや権力を有してない」−−1
人の国際担当アナウンサーはこう述べて、今日の番組でもイラクは今
や「みずからの運命を手にした」と主張した。
そのような幸福な日々はまだ先のことである。
イラクの新しい支配者は、ほんとうのところでは、新任の米国大使ジ
ョン・ネグロポンテである。彼は1980年代、ニカラグアに対して反革
命テロ作戦を監督した人物であり、今度はサダム・フセインの宮殿内
で3000人に強化される大使館から最終的な権限を行使することにな
るだろう。
あらゆる意味あいにおいて、占領は続くであろう。自分たちが任命し
た政府から要請があれば軍隊を撤退させると−−といったブッシュと
ブレアによる厳かな誓いは、お笑いぐさだ。米特殊部隊はアラウィ首
相と暗殺者の中間に協力者として立っている。米軍に撤退するよう要
請することがあれば、傀儡(かいらい)政権の遺書になるだろうから。
昨日は目に見えないもう一つの移譲がおこなわれた−−米軍に拘
束されたままで、サダム・フセインがイラクの司法当局に身柄を移され
た。占領軍とイラクの代表者が、元独裁者の裁判を見せ物にして災難
をこうむったイラク人の気晴らしにしようと期待しているのは疑いない。
サダム政権の犯罪を想起させることによって、昨年のイラク侵攻を正
当化する回顧談をとりもどすことができると想像しているのだろう。
だが、そうするには遅すぎたことは確実だ。
アメリカおよびイギリスの軍隊によるイラク人収容者への拷問と虐待
が発覚した影響で、モラルの体現者としての最後の名残さえも占領軍
から剥(は)ぎ落とされてしまった。そのあいだに証拠の偽造とペテン
の上に両国で組み立てられた戦争への支持は最低記録となっった。
この3ヶ月にイラクで1200人以上の一般市民が殺され、この1年で
1000人以上のイラク人警察が殺され、同じ時期に1000人近い占領
軍兵士が殺されたという記録に直面して、パウエル(米国務長官)は
先週、米国は反米運動の規模を「過小評価していた」と述べた。
ブッシュが採用してきた解決策は、12カ所以上の米軍基地を足場
にして、イラクを戦略的に掌握し続けるなかで、占領の局面を一新す
るというものだ−−それゆえに、傀儡政権への主権移譲は、武装レジ
スタンスが強力だったことにより、1年がかりで準備された。
この構想はイラキゼーション(イラク化)である。つまり米軍は陰で糸
を操り、汚れた任務や命を落とすのは他の者に(イラク人に)やらせる
というもの。それは長く帝国主義大国のやり口となってきたもので、ま
た1920年代にイラクを統治していたイギリスの手法でもあった。アラ
ウィとその仲間たちは、既に彼らの持ち駒として動き、戒厳令を発動し
て刃向かう者の首を斬ると脅している。だが1970年代のベトナマイ
ゼーション(ベトナム化/註3)よりも成功の可能性はないようだ。
註3 傀儡政権をつくってベトナム人同士を戦わせるという戦争の
ベトナム化戦略は失敗し、アメリカはベトナムから追い出された。
レジスタンス運動が決定的にイラクの勢力バランスを変えたというこ
とに確信がないのではない。占領軍に反対するゲリラは、型にはまっ
たように、テロリストとかバース党の残党、イスラムの狂信者あるいは
政治的見識を持たない愚かな暴徒だと非難されている。進歩的な作
家であるマイケル・イグナチェフは、今週、イラク戦争への支持を取り
消し、彼らを「憎むべき」だと言った。
しかし、彼らが実際に占領軍に敵対するゲリラ戦争をますます強め
て成果をあげ、広範な支持をもつ古典的なレジスタンス運動となって
いることは、今まで以上に鮮明になってきた。彼らの戦術は、占領者
そのものと占領者にために働く地元警察および軍を標的にしており、
近代史において展開されたレジスタンス戦術と完全に一致する。
そこでは、例えば3月のカルバラでの爆発事件のような一般市民へ
の虐殺行為は問題にならなかった。カルバラの攻撃はザルカウィなど
アルカイダと関係のあるものとされ、彼の役割はイラク人の間では憶
測の域を出ない。
主流となっているレジスタンスの民衆的な支持は、シーア派反乱の
指導者サドルに関する最近の世論調査によって測ることができる。サ
ドル師はマフディ軍が4月に武器をとって立ち上がる以前は最小の支
持率と言われていたが、今ではイラク人の67%から支持されている。
この1年、イラクのレジスタンスは「パクス・アメリカーナ」(アメリカ支
配下での平和秩序)がイラクをおおうのを防ぎ、占領軍をファルージ
ャ、ナジャフその他の諸都市の外に追い払った。世界最強の軍事力
を縛りつけることによって、イラクのレジスタンスはアメリカの力の限界
を暴露し、他国へのアメリカの侵略の脅しを抜本的に縮減させた。も
ちろんレジスタンス戦争は残酷なものであるが、しかし、レジスタンス
による無実の人々の死は占領者によって加えられた犠牲者よりも少
ない。
その政治力は、まさしく、占領軍を排除するという以外の綱領を持た
ないという事実のなかにある。ストロー英外相は今週、レジスタンスは
「自由なイラクに反対している」と言ったが、しかし、レジスタンス作戦
はまさしくイラクの真の解放戦争である。
しかしながら、レジスタンス作戦は、アメリカと同盟諸国にイラクへの
戦略的干渉を断念させ、基地を閉鎖して撤退させるまでには、まだ長
い道のりがある。英外相はイラクへの外国軍の派遣をヒットラーの敗
北後の60年間、今も続くドイツへの外国軍駐留と比較した。
世論調査では、イラク国民の大部分が外国軍の撤退を求めており、
来年1月に予定される選挙で撤退を求める政党を支持する意向が明
らかになった。それはおそらく、政党は禁止されるはずにもかかわら
ず、アラウィが今週になって選挙が延期されるかもしれないと示唆した
理由を説明するものなのだろう。
イラクにおいて占領された状態での選択は、外国軍の撤退と自由な
選挙について協議するよう進展を早めるのか、それとも大多数のイラ
ク国民に敵対する血なまぐさい戦争にこれまでより深く踏みいるかの
どちらかである。
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