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2004/07/01のBlog
【ファルージャ空爆】存在の耐えられない救いようのなさ
[ 18:40 ] [ イラク ]
http://www.doblog.com/weblog/myblog/10644
恐らく他のニュースに埋もれているだろうが、やはり混乱は続くようだ。
先ほど、米軍と武装勢力が停戦合意にいたったハズのファルージャが空爆されたという情報が入ってきた。「ザルカウィ一派の拠点」とされる民家が空爆され、現地報道によれば7人が死亡、17人が負傷したらしい。イスラム党ファルージャ支部幹部のモンサール・ムハンマド・オベイド氏によれば、昨晩、米軍の爆撃機がファルージャ北西部のイジュベル地区を爆撃。これに対する報復として今朝、ファルージャの武装勢力が、市内とバグダッドを結ぶ高速道路付近にいた米軍の部隊を攻撃。約2時間程、交戦状態になったという。
先の停戦合意では、「米軍は今後一切ファルージャを空爆しない。治安の維持はファルージャ防衛軍に任せる」「ファルージャ防衛軍及び武装勢力はザルカウィ一派を発見した場合、拘束し米軍に引き渡す」ということが決められたハズだ。何故、米軍が停戦合意を破り空爆を再び行ったのかは不明だが、現在、ファルージャの武装勢力は米軍との戦闘再開を叫んでいる。仮に外国人武装勢力がファルージャにいるとしても、もはや容易には米軍に引き渡されることはなく、「テロリストに利する」ことになろう。
今回の爆撃は主権移譲後も「多国籍軍」の名の下、米軍は好き勝手に掃討作戦を展開するということを印象付けるものだ。先のトルコ人人質解放を見て、まだ反米武装勢力に対し現地政党や部族長、宗教的指導者の呼びかけが功を奏す余地も残されているかと思ったが、情勢は再び血で血を洗うコントロール不能な状況に逆戻りするだろう。ただでさえ、フセイン大統領訴追で、現地情勢はピリピリしている時なのに、何故、米軍は自ら混乱を招くようなことをするのか。結局、これまでの誤りを改めるつもりは全く無いらしい。
傀儡政権と揶揄されながらも、タテマエではイラクは今や主権国家だ。その国で爆撃を行うことは、米軍、ひいてはアメリカという国の絶望的な無神経ぶりを改めて全世界に対し喧伝しているようなものである。だが、やはり絶望的に国際感覚に乏しい我らが小泉政権は、どうせ今回の爆撃の意味するところも全く理解できないだろう。平和への可能性に自ら背を向ける指導者らの下、我々はますます、血なまぐさい混沌の中に巻き込まれていく。
やれやれ、あまりにも救いようがない。
[ 更新日時:2004/07/01 19:18 ]