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スペインがパレスチナ(ガザ)に軍を派遣?!(ABC記事より)
スペインの全国紙ABC(電子版)に「えっ」と思うような記事がありましたのでお知らせします。このニュースは今のところ他の新聞の電子版を見る限りでは載っていません。少々長いので重要部分だけを訳出します。もしどなたか、他の情報源からの同様の情報に出会いましたら、フォローください。
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『パレスチナ自治政府、在スペイン領事に、ガザへのスペイン軍派遣を要請するように正式に指示』
JUAN CIERCO 在エルサレム特派員
パレスチナ自治政府は、外相のナビル・シャアツと元情報相でジュネーブ合意の推進者ジャセル・ラボの手によって、エルサレムのスペイン総領事ホセ・マリア・フェレーを通して、イスラエルがガザ地区から撤退した場合にはスペインが軍隊あるいは治安軍を派遣するようにとの要請を、正式にスペイン政府に伝えた。
ラマラにあるシャアツとアベド・ロボのオフィスからABCが入手した情報によると、この二人のパレスチナの政治責任者は火曜日から水曜日にかけて、スペインがガザの非植民地化のプロセスの局外にとどまるべきではないということを理解させるために、フェレーと会談した。
「マドリッドの新政権は、イラクから撤退したことで、広い意味のアラブ人とパレスチナ人の心をつかんでいる。ここ数年間アラブ世界で失われた信頼を回復する絶好の機会を生かすことは非常に重要なことだと言える。」シャアツのスポークスマンは当紙に対してこのように告げた。彼はエルサレムのスペイン総領事にも同様に語った。
同様の目的でナビル・シャアツはパレスチナ政府首相のアーメド・クレアとともに最近マドリッドを訪れたのだが、フェレーにEUがガザの保安に責任を持ってほしいという希望を告げて、そのメンバーの中で特にスペインの役割を強調した。
【後略】
http://www.abc.es/abc/pg040701/prensa/noticias/Nacional/Politica/200407/01/NAC-NAC-024.asp
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省略した部分には、この秋にサパテロがイスラエルを訪れその際にパレスチナ自治区を訪問する可能性があること、2005年にはバルセロナ欧州地中海会議での合意10周年を向かえスペイン現政府の具体的な働きかけが期待されていること、などが書かれています。
上の記事に関連して、同じABCに次の見出しの記事が載っています。
『サパテロ、7月末にベイリン(イスラエル)とラボ(パレスチナ)に会うだろう』
これによりますと、昨年11月のジュネーブ合意の推進者であるヨッシ・ベイリン(イスラエル)とヤセル・アベド・ラボ(パレスチナ)が7月末にマドリッドでスペイン首相ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロを交えて会談を行うかもしれない、ということが書かれています。
http://www.abc.es/abc/pg040701/prensa/noticias/Nacional/Politica/200407/01/NAC-NAC-025.asp
近東情勢でスペインの姿が徐々に大きくなってきた様子ですが、一方では王室も昨年は国王自らシリアに飛び、今年は皇太子夫妻が「ハネムーン」としてヨルダンに向かうなど、国を挙げてヨーロッパと中東・近東を結びつける役を果たそうとしているように見えます。このような動きと「311マドリッド列車爆破事件」とがどのように絡むのでしょうか。確かにこの事件の結果生まれたサパテロ政権の方がアメリカべったりのアスナールよりもはるかに中近東情勢には取り組みやすいでしょう。
それにしても、ガザ地区の治安を本当にスペイン軍(あるいは軍所属の治安部隊)が担当できるのでしょうか。(このネタがガセでないことを前提としますが。)ちょっとわからない部分が多いのですが。
ついでに、今日の朝のテレビニュースを見ていますと、昨日の国会で、国民党のマリアノ・ラホイが、イラクから撤退したのにすぐにNATOの合意に基づいてアフガニスタンに増派しようとするサパテロを批判したところ、サパテロは「イラクのような、嘘に基づいた派兵でも国際的な合意を無視した派兵でもない」と切り替えしてやんやの拍手を受けていました。しかし逆に言えばこの方がもっともらしく聞こえるだけに正体がつかみにくいわけで、何だか不気味さが増しているような気がします。