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米主導 極秘練り上げ (東京新聞)
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投稿者 彗星 日時 2004 年 6 月 29 日 08:35:00:HZN1pv7x5vK0M
 

米主導 極秘練り上げ
イラク主権移譲前倒し

 イラクの主権が二十八日、国民の祝福を受けることなく、ひっそり開かれた式典で、暫定政府に移譲された。今後の焦点は、イラク国民による議会制など、真の「民主」国家づくりの皮切りとなる七月の国民会議の開催に移る。しかし、多くの民族や宗派の利害が入り組む国民会議は、代表選考の前段階から早くも混迷の兆し。治安の悪化が続けば、選挙日程の遅れも予想され、イラク民主化への前途はなお多難だ。 (カイロ支局・秦融)

■起点 国民会議、人選混迷

 国民会議は七月二十日に全国の代表千人を招集。先の国連安全保障理事会決議などに沿って、諮問評議会の代議員百人の選任を開始する。諮問評議会は年内、暫定政府に対して議会的なチェック機能を果たすつなぎ役だが、二〇〇五年の予算承認や、正副大統領に不測の事態が生じた場合に後任者の選任もできる。

 一方、来年一月末までには、国連の支援を受ける独立選挙管理委員会が中心となり、初めてイラク国民の民意を反映させる暫定国民議会の選挙を実施。その暫定議会で新憲法をつくり、同年十二月の憲法に基づく選挙によって、正式の国民議会と政府を発足させる流れだ。

 こうした、真の民主国家につながる正統性の起点が「国民会議」。だが、その代表千人の選考がいま、大もめにもめている。

 既に、九十五人の「準備委員会」が発足し、その中から近く十人の「代表選考委員」が選ばれ、国民会議の代表を選考する予定だが、問題は、選挙で選ぶ議会ではないため、千人を民族、宗派などさまざまな基準に基づきどう「公平」に配分するか。

 準備委員会のロハイミ報道官によると、「半数の五百人を各州、市町村の代表から選び、残る五百人を政党、職業組合、NGO(非政府組織)の代表者から選ぶ」「四分の一の二百五十人以上を女性とする」ことが決まった。

■反発 各派の利害絡み

 しかし、反発は起点のそのまた起点である準備委員会の時点から噴き出している。

 まず、同委員会の委員長ポストをめぐり、暫定政府の発足に伴い既に解散済みの旧統治評議会内部の駆け引きを引きずる形で、少数民族クルド人のフアド・マースム氏が委員長に決定。暫定政府の閣僚名簿から漏れた統治評議会メンバーが全員、自動的に準備委員会の委員になるなど、人選が統治評議会主導で決められたことに対し、民族、宗派の間で不満がうっせきしていたからだ。

 イスラム教スンニ派住民に影響力を持つ「イスラム聖職者協会」は「国民会議は占領者によって仕組まれたもので何の権限も持ち得ない」(幹部アルダーリ師)と旧統治評議会の主導を批判。当面は「野党として政局の推移を見守る」立場を強調する。

 対米蜂起から一転し、政治勢力への転向を志向するシーア派の反米強硬指導者ムクタダ・サドル師も、準備委員会への招請をボイコット。サドル師側近は「招請はわずか一議席。支持者がいない者(統治評議会メンバー)と、大勢の支持者を代表するサドル師が同列に扱われるのは不公平だ」と反発している。

■白紙

 スンニ、シーア両派の一部ボイコットで国民会議開催までの混乱が予想されるのに加え、千人もの代表が角突き合わせて、どのように諮問評議会の代議員を選出するのか。その手法さえもまだ白紙で、今後の手続きの混迷は必至とみられる。

 こうしたイラク人の民族、宗派間の確執が解消されず、国内の治安が回復されない状況が続けば、国連は選挙監視団の派遣を見送る可能性を示唆している。民主化に向け、選挙日程が予定通り進むかどうかは、現時点では全く不透明だ。

■歓呼なし 6人の儀式

 イラクへの主権移譲が電撃的に実施された。背景には、暫定政府と連合国暫定当局(CPA)の大規模テロを何とかして回避したいという思惑がある。前倒し計画は約一週間にわたって暫定政府側と米側が極秘で練り上げた。しかし移譲式典は、悪化、混迷するイラク治安情勢をかえって際立たせることになった。

 主権移譲の前倒し実施が最初に伝えられたのは二十八日朝(バグダッド時間)。各国メディアはCPAなどに取材攻勢をかけた。

 ところがその時、既に移譲式典が進行していた。会場は旧統治評議会の執務室で、出席者はわずか六人。約一時間前に呼ばれ、会場に入って初めて式典だと知った報道陣もごく少数。大々的に行われるはずの式典はわずか五分程度。青いケースに入った公文書がイラク最高裁長官に手渡され、ぱらぱらと出席者の拍手が室内に響くというあっけない儀式だった。

 主権移譲が近づくにつれ、爆弾テロや警察署襲撃、CPA施設への砲撃が激化。政府要人への暗殺事件も次々と発生した。

 式典会場周辺での攻撃は避けられないとして、CPAはアラウィ首相らと前倒し計画の策定作業に入ったようだ。前倒しは二十七日夜、首相が最終決定した。

 アラウィ首相が移譲式典で「今日は歴史的な日だ」と宣言してからわずか二時間後。バグダッド国際空港に、占領統治下のイラクで「独裁者」(ブラヒミ国連事務総長特別顧問)のように振る舞ってきたブレマー行政官が姿を現した。ブレマー氏は、無言でC130輸送機に乗り込み、慌ただしくイラクを後にした。 (共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20040629/mng_____kakushin000.shtml

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