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http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200407290011.html
ムーア監督、民主党大会にアポなし登場 CNNが突撃取材
2004.07.29
Web posted at: 15:22 JST
- CNN
ボストン(CNN) 痛烈なブッシュ批判で有名なドキュメンタリー映画作家マイケル・ムーア監督が28日、民主党大会の開かれているボストンのフリートセンターに予告なしで現れた。監督は、民主党から招待されていないが、会場周辺で集会を開き、ブッシュ政権打倒の必要性を声高に主張すると同時に、監督が映画で見せている映像や情報を国民に提供してこなかったマスコミを、厳しく批判した。
監督が会場のプレスルーム近くを通りかかったのをつかまえて、CNNのトム・フォアマン記者がムーアばりの突撃取材に挑戦した。記者の予想を超えて、ブッシュ批判よりもマスコミ批判が中心となった、その一問一答は次の通り――。
ムーア: ぼくが映画「華氏911」を作ったのを、みんな喜んでくれている。これまで見たことがないものを見られたって。映画を見終わった人たちが一番よく口にするのは、「ジョージ・W・ブッシュはいらない」ってことじゃない。みんなが映画を観て思うのは、「なんであの映像やあの場面を今でテレビで映さなかったのか」ってことだ。なんで初めて見るのが、よりによって映画館なんだってことだ。
CNN: あなたがここに来ることで、民主党がかすんでしまうとは思いませんか。民主党は民主党で、ジョージ・ブッシュを打倒しようとしているのだけど。
ムーア: 僕たちはみんな同じ目的を共有している。同じ立場だ。民主党はこんなに大きなテントを広げて、保守派から緑の党から僕みたいなのまで、幅広い支持層を受け入れている。そこが共和党と違う。僕たちはみんな、今年自分が何をしなきゃならないか分かっている。だからこうやって集まっているんだ。お互いの立場の違いはひとまずおいて、みんなして、ジョージ・ブッシュをホワイトハウスから追い出すために協力しているんだ。
CNN: あなたがよく批判する、名声におごった有名人にあなた自身がなったりしませんか? 有名になったせいで、よく知らないことについても発言したり、してませんか?
ムーア: (笑)いい質問だ。僕は昨日の自分とおなじ、先週の自分とおなじ、おんなじ人間だ。あんまり変わってないよ。ごくふつうの奴だ。これくらいの年になると、もうそんなには変われないよ。
CNN: 民主党員として登録はしてませんよね。
ムーア: 民主党に登録はしてない。僕は独立した有権者で、民主党員じゃない。(地元の)ミシガン州では、有権者登録は党ごとにするわけじゃない。今年の民主党予備選では投票したよ。
CNN: 誰に入れたんですか。
ムーア: (大統領候補に出馬していた退役将軍の)ウェスリー・クラークだ。CNNのコメンテーターに投票することにしてるんだ(訳注・クラーク氏は出馬前、CNNの軍事問題コメンテーターだった)。
CNN: いい選び方ですね。ジョン・ケリーへの支持表明はしていませんね。
ムーア: 支持表明していない。本選で誰かを公式に支持するつもりはない。それは僕の役目じゃないから。僕がウェスリー・クラークを後押ししたのは、すごく個人的な理由からだった。オスカー授賞式の僕のスピーチについて、テレビではみんなけなすばかりで誰も何一ついいことを言ってくれなかった。そんななかで、ただひとり、肯定的なことを言ってくれたのが、ウェスリー・クラークだったんだ。あなたたちの局で。人が軍に志願する理由は、マイケル・ムーアみたいな奴が言いたいことを言える、その権利を守るためだって。その役目に誇りを抱いているって、クラークはあなたの局で言ってくれたんだ。
CNN: この国の政治では結局のところ、民主党か共和党を選ぶことになる状況で、なぜジョン・ケリーを後押ししないんですか。
ムーア: 誰それに投票しなさいって言うのは、映画監督としての僕の仕事じゃないから。
CNN: ちょっと待って。だってあなたはさかんに、ブッシュに投票するなって言って回ってるじゃないですか。
ムーア: そうじゃない。僕の映画はそうは言ってないと思う。僕の映画は、この男はホワイトハウスにいるべきじゃないって言ってるんだ。君だって、他人にどう投票しろって言うのが自分の仕事だとは思っていないだろ? でも君には感情がある。政治について感じるものがある。投票するよね? どうなの?
CNN: どうでしょう。
ムーア: 投票するか決めてないの? そんな態度じゃだめだ。アメリカ人なら投票しなきゃだめだ。
CNN: 投票しますよ。
ムーア: ということは、なにがしか感じてるものはあるわけでしょ。
CNN: もちろんそうです。あなたと違うのは、あなたは自分が政治についてどう感じているか、正面切って明らかにしていること。
ムーア: で、君はしていないと。
CNN: そうです。でもそれは僕の仕事じゃない。
ムーア: でも君が政治的にどう感じてるか、これを見てる人は知る権利があると思わない?
CNN: ええ、確かに。そうかも。
ムーア: 君が自分の立場を明らかにしておけば、君が何かを報道する際、視聴者は判断できるわけだ。トムの立場や信条はこれこれこうだってことを踏まえた上で、君の報道内容を判断できるだろう。
CNN: それは、最近の「ニュー・ジャーナリズム」がどうあるべきかって議論ですよ。でも僕がここで聞きたいのは、あなたはあちこちで「ジョージ・ブッシュは悪い奴だ」って言ってることについて。映画ではあからさまにブッシュを悪役として描いている。
ムーア: そうだね。彼が一番の悪役だ。でも映画には悪役はつきものだから。それに映画で、そうはっきりとは言ってないし。僕はただブッシュの姿を映してるだけ。演説したり、子供に本を読んだりする姿を。
CNN: それでもあなたは、ジョン・ケリーを後押しするつもりはないんですね。
ムーア: ないない、全然。それが自分の役割だとは、全く思ってないから。ジョン・ケリーが来年の1月20日に大統領に就任したら、1月21日以降は、僕はカメラを彼に向ける。それが僕の仕事だから。ケリーが大統領になれば、彼が権力者で、公明正大か問われることになるのは彼なんだから。僕はケリーに会ったことがないし、選挙戦でもなるべく近づかないようにしている。1月以降は、彼を相手にして、僕は自分の仕事をしなくちゃならないから。
CNN: 共和党大会にも行くんですか?
ムーア: ええ。もう身分証も手に入れた。
CNN: あなたが行って、向こうでの反応はどうでしょうね。
ムーア: 大丈夫だと思うよ。君はまさか、共和党員はいい人ばかりじゃないって言いたいのか?
CNN: そうじゃなくて、向こうにはあなたのファンがたくさんいるはずだから。
ムーア: もう身分証は手に入れたし。25人のボディガードの分もね(笑)。
――この後、ムーア監督に質問していたCNNのフォアマン記者は、大会会場を回らないのかと聞かれ、「あなたについてのビデオを、急いで編集しなくては」と断る。これに対してムーア監督は、居合わせた日本のテレビ朝日の記者に対して、「(フォアマン記者が)向こうにいっちゃったよ」と呆れた様子で批判。「大会が僕にどう反応してるかについてニュースを作ってるって言うけど、僕が会場を歩き回ってそれにみんながどう反応するかは、見なくていいっていうのか。ただ僕のいう言葉を鵜呑みにするんじゃなくて、質問して、反論して、一緒に会場の反応を見ればいいじゃないか。僕がここに来るまで、マスコミはずっと、民主党は僕を厄介ものにして遠巻きにしてるって報道していた。でも実際には、遠巻きになんかしてないよ。遠巻きにしてくれればいいのに。僕と一緒に来れば、本当のところは報道と違うって分かるのに」と、マスコミ批判を展開した。