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『アラウィ首相、CIA指示でテロ』
【ニューヨーク=斎田太郎】イラク暫定政権のアラウィ首相が一九九〇年代、フセイン政権転覆を図る反政府組織を率いて、米中央情報局(CIA)の指示で爆弾テロや破壊活動に関係していたと九日、米紙ニューヨーク・タイムズが報じた。米情報機関の複数の元当局者の話を基にしている。同首相は就任時に「爆弾テロを止めて治安を回復する」と語っていた。
同首相は、かつてCIAと関係のあった親米派有力者として知られるが、テロに関与していたとすれば、混迷するイラクを立て直す資格に疑問が生じる可能性もある。
同紙によれば、アラウィ首相は親フセイン派から反体制派に転じ、九〇年に元イラク政府高官らと反フセイン組織「イラク国民合意(INA)」を設立。九二年からCIAに雇われた。
当時、映画館やスクールバスが爆破されて子どもが死亡する事件が起きており、このテロがINAによる可能性もある。米情報機関の元当局者は「反政府組織の中でINAが唯一、爆弾テロを実行していた」と話す。イラク北部から爆発物をバグダッドに運び込んでいたという。
アラウィ首相は、同紙にコメントしていないが、元INAの爆弾製造責任者は、同首相が爆弾テロ活動について話しているビデオテープがあると証言。元当局者も、ビデオの存在を認めた上で、「泥棒を逮捕するのに泥棒を送り込んでいるようなものだ」と、テロが続発するイラクのトップを皮肉った。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20040610/mng_____kok_____004.shtml