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2004年6月8日(火)
沖縄に駐留する米海兵隊砲兵部隊による実弾砲撃演習のために、日本政府が矢臼別(北海道)、王城寺原(宮城県)、日出生台(大分県)の陸上自衛隊演習場に建設した施設の全容(表)が七日までに明らかになりました。建設された施設は、射撃陣地や弾薬集積所をはじめ隊舎、洋式トイレ、食堂、シャワー室などいたれりつくせり。費用の総額は百五億円にのぼります。
本紙の情報公開請求に対し、防衛施設庁が提出した資料などで分かりました。これらの施設は、実弾砲撃演習を固定化・永久化するものです。
一部マスコミでは、海兵隊砲兵部隊の沖縄から矢臼別演習場への移転構想が報じられています。
施設の建設は、沖縄駐留の海兵隊砲兵部隊(第三海兵師団第一二海兵砲兵連隊)による実弾砲撃演習が始まった一九九七年度から進められてきました。
これまで、▽部隊が演習で使用する155ミリりゅう弾砲の「射撃陣地施設」や「弾薬一時集積所」▽着弾地点を確認するための「射撃観測棟」や「着弾監視施設」▽隊員が隊舎として寝泊まりする「兵員待機施設」▽食堂やシャワー室となる「訓練支援施設」――などを建設。和式トイレしかなかった演習場には、洋式トイレ(野外トイレ)も設置してきました。
ブッシュ米政権は現在、世界規模での米軍再編・変革(トランスフォーメーション)を進めています。この中では「同盟国の役割拡大と新たなパートナーシップの構築」が重要な柱の一つに位置付けられ、米軍と同盟国軍が「ともに訓練し、ともに配置され、ともに生活」する「共同基地」(グレグソン米太平洋海兵隊司令官)の設置が追求されています。
三演習場での施設建設は、米海兵隊と陸上自衛隊との一体化を進め、恒常的な「共同基地」化への危険も高めています。
米海兵隊の本土での実弾砲撃演習 沖縄のキャンプ・ハンセンで県道104号を封鎖して実施されていた米海兵隊の実弾砲撃演習を本土に「分散・移転」するとして一九九七年から始まりました。矢臼別、王城寺原、日出生台のほか、北富士(山梨県)、東富士(静岡県)の計五カ所の陸上自衛隊演習場で実施されています。すでに米軍施設のある東富士演習場に沖縄から海兵隊砲兵部隊が移転する構想も、一部マスコミで報じられています。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-06-08/01_01.html