アラ石、イラク石油施設整備に参画へ　国営企業と交渉（朝日）
http://www.asahi.com/business/update/0602/088.html
石油開発会社のアラビア石油は２日、イラク南部の石油施設の整備事業に参画する方向で、イラク国営石油会社と交渉していることを明らかにした。７月中の基本合意を目指している。イラク戦争後、日本の石油会社がイラクでの事業を具体化させるのは初めて。

　提携内容は当面、イラク人技術者を日本の石油関連施設に受け入れ、研修させることが中心となる。現地の治安が回復すれば、バスラなど２カ所の石油積み出し港でパイプラインや貯蔵タンクの検査・補修に技術協力する。

　実際の補修工事では、日本の鉄鋼メーカーや建設会社と企業連合を組む考え。また、将来的には老朽化したイラク南部の油田を改修する構想も持っている。

　アラビア石油は６１年からペルシャ湾で日本の自主開発原油としては最大のカフジ油田を操業していたが、０３年１月までに採掘権益を失い、操業規模の縮小を余儀なくされた。世界２位の原油埋蔵量を持つイラクで、施設整備を足がかりに事業を広げたい考えだ。

　イラクでは復興関連のビジネス拡大が見込まれているが、治安情勢が悪く、日本企業は今のところ、少量の原油を輸入している大手商社を除いて、大半が様子見の姿勢だ。

(06/02 14:05)
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政府、トーメンのイラク輸出に貿易保険１４年ぶり適用へ（朝日）
http://www.asahi.com/business/update/0605/004.html
経済産業省所管の独立行政法人、日本貿易保険は４日、イラク・バグダッド南部にあるアルムサイブ火力発電所向けの水循環ポンプ用部品９５００万円分を輸出する商社トーメンに対し、貿易保険を適用する方針を固めた。発注者はイラクの石油公社で、同国の公的機関が発注した輸出に対して日本が貿易保険を適用するのは、９０年の湾岸危機後で初めて。７日に正式決定する。

　昨年１２月以降、同様の枠組みで欧州や中東の企業がすでに１７５件の輸出を進めている。貿易保険に対する日本企業の問い合わせも増えているが、テロなど現地情勢の混乱もあり、全体的に日本企業はイラクビジネスには慎重だ。今回の案件でイラク復興事業へ、日本企業の参加が促進されるかどうかは不透明だ。

　貿易保険は、戦闘行為などで輸出が不可能になったり、契約相手から支払いがなかったりした場合に保険金が支払われる。イラク向けでは今年４月、国連発注の火力発電所復旧事業に適用された例があるが、リスクが高いイラク側発注による事業では１４年ぶり。

(06/05 06:21)

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