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http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20040602k0000m030088000c.html
イラク暫定政権:
大統領にスンニ派ヤワル氏、閣僚を公表
【バグダッド山科武司】ブラヒミ国連事務総長特別顧問は1日、声明を発表し、今月末の主権移譲後にイラクを運営する暫定政権の大統領に、イラク統治評議会議長でイスラム教スンニ派のガジ・アジル・ヤワル氏(45)を指名した。また、実質的に国を運営する首相に、統治評議会メンバーでシーア派のイラク国民合意(INA)議長、アヤド・アラウィ氏(58)を正式指名した。アラウィ氏は新内閣の閣僚を公表し、暫定政権の陣容が確定した。国連が当初目指した「実務的な政権」の色彩は薄れ、統治評議会の意向を強く反映する布陣となっている。
ブラヒミ氏は大統領に準ずる権限を持つ副大統領職に、アッダワ党党首のイブラヒム・ジャファリ・ウシェイケル氏(シーア派)と、クルド民主党(KDP)幹部のロージュ・シャウェス氏を指名した。
大統領職をめぐってはヤワル氏を推す統治評議会側と、元外相のアドナン・パチャチ氏を推す国連、米国側が最後まで対立し、難航。1日も一時「パチャチ氏が大統領就任」と報じられたが、パチャチ氏自身が辞退を表明し、ヤワル氏が大統領に就任することで決着した。
このほか石油相には長年イラク国内の石油行政を担ってきたガドバン氏が決定するなど、一部に国連の意図は残るものの、首相、大統領をはじめ主要ポストは統治評議会が押し切った形で決定されており、「イラク人自らが新政権を決めたい」との評議会側の意向に沿った布陣となった。
大統領に決まったヤワル氏は会見で、ブラヒミ氏について「イラク国民を支援してくれた努力を大いに称えたい」と賞賛した。そのうえで「国連は、新決議を通じてイラクが真の独立国となるようにして欲しい」と述べ、現在、国連安保理で審議中の新決議案がイラクの完全独立を保障するものとなるよう求めた。
また、首相に正式決定したアラウィ氏は「この困難な時期に内閣を組閣した以上、イラクにとって進歩と繁栄の年としたい。この内閣はイラクの全階層、全社会を代表する人々で構成されている」と語り、イラク人が一致して国を運営していく重要性を強調した。
暫定政権は来年1月末までの総選挙実施に向け、その基盤整備を進めることになる。主権が移譲されても依然、治安の維持などで米国が強い発言力を持つことは避けられない見通しだ。
毎日新聞 2004年6月1日 21時18分